7アンダートップタイでホールアウトした佐久間朱莉（左）

　◇女子ゴルフツアーRKB×三井松島レディース第2日（2024年5月11日　福岡県　福岡CC和白C＝6305ヤード、パー72） 　9位から出た佐久間朱莉（21＝大東建託）が5バーディー、1ボギーでこの日ベストの68をマークし、通算7アンダーで昨年覇者の岩井千怜（21＝Honda）、2季連続女王の山下美夢有（22＝加賀電子）と並ぶ首位に浮上した。前週の国内メジャー初戦、ワールド・サロンパス・カップを含めて今季は2位が2度。三度目の正直で、12日の母の日に念願の初優勝を贈る。 　大きな一打になった。最終18番、佐久間は4メートルの下りスライスラインをねじ込んで右拳を握った。最終日は悪天候の予報。首位に並ぶ、価値あるバーディーフィニッシュだ。 　「やっと入った～。最終日はあるかないか分からない天気だったので、せめてプレーオフをできる位置にという思いがあった。最後まで気持ちを切らさずプレーできた」 　前半で3つスコアを伸ばすも後半はシビアなパットが続いた。15、17番では2メートルを沈め、我慢強くパーを並べた。今季からストロークの軌道が描かれたシートの上でパット練習を毎日欠かさず行う。グリーン上がレベルアップしたことで、今季ここまでのトップ10入りは5度を数える。 　尾崎将司に師事する21歳は前週、今季2度目の2位とまたも初勝利に届かず涙を流した。アマVだったことで優勝賞金2400万円を手にしたが「お金じゃない」が偽らざる思い。埼玉の自宅を出る時、母・美樹子さんが「頑張ってね」と送り出してくれた。「また頑張ろうと思えた」。リベンジを果たす舞台は早くもやってきた。 　今週は好位置でプレーすれば母が応援にかけつける計画だった。「天気も心配だからどうなるか分からない。来てくれたらうれしいし、来られなくても絶対に見てくれる。いい報告ができるよう頑張りたい」。母の日に初優勝を届けてみせる。　 　≪最終日最終組で…岩井千＆美夢有が2年連続激突≫昨年大会でプレーオフを戦った岩井千と山下が首位に並び、最終日最終組で再び激突する。昨年覇者の岩井千は母の日ウイークの今週、連日のピンクコーデでプレーし、この日は9位から首位に浮上した。最終日は悪天候予報のため17、18番と3メートル前後のチャンスを決めきれず「悔しい」と語ったが、トップに並んだことは価値がある。山下も4位から69と伸ばした。1年前の雪辱を果たすべく「集中して頑張りたい」と力を込めた。