「瀬戸内国際芸術祭2025」来春4月18日より開催 過去最多となる17のエリアで作品を展開、美術館連携プログラムも
直島をはじめ瀬戸内の島々と沿岸部を舞台に開催される「瀬戸内国際芸術祭」。第6回となる「瀬戸内国際芸術祭2025」が2025年4月18日(金)から春・夏・秋と会期を3期に分けて開催される。 【全ての写真】直島をはじめ瀬戸内の島々と沿岸部を舞台に開催される「瀬戸内国際芸術祭」 「瀬戸内国際芸術祭」が2010年のスタート当初より掲げているテーマは「海の復権」。過度な近代化や都市への一極集中が進むなかで、瀬戸内の島々の美しい自然や魅力あふれる文化をアートの力で顕在化し、島々に活力を取り戻すことを目指し、3年に1度、15年にわたって開催されてきた。 会場は、通期で展示が行われる直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、高松港エリア、宇野港エリアのほか、春・夏・秋の会期ごとに、宇多津エリア(宇田津町)、志度・津田エリア(さぬき市)、引田エリア(東かがわ市)などが加わり、全17エリアへと広がった。また、安藤忠雄が設計を手掛け、25年春に新にオープンする直島新美術館も展示会場になる。 新たに参加するアーティストは、21の国と地域から63組(46作品、8プロジェクト、10イベント ※2024年10月24日現在)。2025年は特にニュージーランドやスウェーデンとの連携を図るほか、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とともに取り組む企画展も予定されている。ニュージーランドからは、2024年のヴェネツィア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞したマタホ・コレクティブに所属するサラ・ハドソンが参加。ほかにも、ヤコブ・ダルグレン(スウェーデン)、レオニート・チシコフ&マリーナ・モスクヴィナ(ロシア)らの参加が発表されている。また、UNHCRとの共同企画では、写真家のホンマタカシが、難民の背景をもつ人々ひとりひとりの物語に光をあてる写真展が開催される。 「瀬戸内国際芸術祭」では、これまでもアジアの国々との交流も深めてきたが、今回はこれまで以上にその関係性を深め、「瀬戸内国際芸術祭」がアジアの文化芸術の中核を担っていくことを目指す。ジャッガイ・シリブート(タイ)、プ・ジヒョン(韓国)、雲門舞集(台湾)ら、アジア各国のアーティストが参加予定だが、今年は特にベトナムにフォーカス。香川県立ミュージアムでベトナムの現代美術を紹介する展覧会が行われるほか、高松港周辺では、食や文化を紹介するマーケットが開催される予定だ。 さらに、「瀬戸内国際芸術祭2025」の会期中を中心に、香川、岡山、兵庫3県の8つの美術館で「瀬戸芸美術館連携」プロジェクトが展開される。各館では、主に日本人アーティストによる現代アートを中心とした展覧会を開催。「瀬戸内国際芸術祭2025」と同時期に関西万博が行われることから、海外から訪れる観客なども対象に、日本の最先端のアートや地域の魅力を瀬戸内から広く発信することが狙いだ。 <開催概要> 「瀬戸内国際芸術祭2025」 会期: [春会期]2025年4月18日(金)~5月25日(日) [夏会期]2025年8月1日(金)~8月31日(日) [秋会期]2025年10月3日(金)~11月9日(日) 会場:瀬戸内の島々と沿岸部(全17エリア) [全会期]直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、高松港周辺、宇野港周辺 [春会期]瀬戸大橋エリア [夏会期]志度・津田エリア、引田エリア [秋会期]本島、高見島、粟島、伊吹島、宇多津エリア