日本企業のドル建て起債、25年はロケットスタート-アジアをけん引
(ブルームバーグ): 日本の発行体は2025年最初の週に過去最高額のドル建て債を発行した。世界的な社債ブームの中、アジア太平洋地域の起債をけん引している。
りそな銀行は9日、同社として20年ぶりにドル建て社債を条件決定した。ブルームバーグが集計したデータによると、これで企業を中心とする日本の発行体のドル債起債額は今週87億5000万ドル(約1兆3900億円)となり、1月の週として過去最大になった。
日本勢のドル債発行は、アジア太平洋地域全体での総額の約3分の1を占める。ブルームバーグのデータによれば、年初から世界中の企業がさまざまな通貨で総額2000億ドル超の債券を発行している。
今週のアジア太平洋地域でのドル債発行はほぼすべてが投資適格の発行体によるものだ。投資適格債スプレッド(上乗せ金利)が約30年ぶりの低水準にあり、起債に動きやすい。インフレ長期化懸念から米国債利回りが上昇しており、社債は荒波にもまれることもあるが、強固な財務内容を持つ優良企業の債券は投資家を引き付けている。
パインブリッジ・インベストメンツのアジア債券部門共同責任者であるオマール・スリム氏は、日本からの発行も含め、市場はより多くの債券発行を歓迎していると話す。日本のドル建て債券はアジアと米国を中心に投資家基盤が比較的強固だとも述べた。
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Ayai Tomisawa, Finbarr Flynn