ロシア南部の教会襲撃、警官ら20人死亡 イスラム主義者のテロか
ロシア南部ダゲスタン共和国の首都マハチカラとデルベントで23日、ロシア正教会の教会やシナゴーグ(ユダヤ教会堂)などが武装勢力に襲撃された。タス通信によると、ロシア当局は24日、20人が死亡し、46人が負傷したと発表した。 【写真】ウクライナ侵攻以降、ロシア人の主な移住先 ロシア連邦捜査委員会はテロ容疑で捜査を始めた。インタファクス通信などによると、デルベントでは教会とシナゴーグが、マハチカラでは教会と交通警察の詰め所がそれぞれ襲撃を受け、武装勢力と警察の間で銃撃戦となった。教会の司祭や警備員らが殺害され、警察官15人が死亡した。治安当局は、武装勢力5人を殺害したとしている。 ロシア最南部のダゲスタンは、イスラム教徒が多数派。2010年代までイスラム過激派によるテロが散発的に発生した。今年3月にモスクワ近郊で発生した140人以上が犠牲になったテロでは、事件に関与したとしてダゲスタンで数人が拘束され、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。 露紙RBKは今回の事件について、襲撃の行動や叫び声などから「テロリストはイスラム主義のテロ組織に属している」との捜査関係者の話を報じた。【モスクワ山衛守剛】