日本代表ヘッドコーチに就任したエディー・ジョーンズ氏。(C) Getty Images

　12月14日、ラグビー日本代表ヘッドコーチ（HC）就任が決まったエディー・ジョーンズ氏の記者会見が東京都内で行われた。2027年オーストラリアワールドカップ（W杯）へ向け、「ベスト８以上」と目標に掲げるなど、2度目の日本代表指揮官就任への意欲を語った。 【画像】ラグビーW杯フランス大会の日本代表メンバー 　2012年から３年間にわたり日本代表を率い、フィジカル、メンタルの両方で国際舞台を勝ち抜く強さを植え付け、2015年イングランドW杯では強豪南アフリカを降す大金星を挙げるなど、結果に結び付けた。 　その後、イングランド、オーストラリアで代表HCを務め、今回、再び日本の指揮を執ることに。しかし、今年秋にオーストラリア代表を率いフランスW杯を戦っている真っ只中で、日本協会との接触などが報じられ、次期HC候補として名前が挙がると、ジョーズ氏の周辺は一気に不穏な空気に覆われる。優勝候補オーストラリアが史上初のグループリーグ敗退となったこともあり、各方面から猛批判を浴びた。 　その後、契約期間を残しながら成績不振によりオーストラリアHCを11月末での退任が発表され、新たなスタートを切ったものの、現在はさらにジョーンズ氏への批判の声は膨れ上がっている。 　オーストラリアメディア『Geelong Advertiser』では、各国の元代表選手によるジョーンズ氏に対する非難のコメントを紹介している。 　その中では、元ニュージーランド代表のソニー・ビル・ウィリアムズ氏が、フランスW杯期間中、ジョーンズ氏の名前が日本協会次期HCと大々的に報じられるも自身は否定するといった当時の対応や、今回決定となった日本代表HC復帰を受け、「彼は（オーストラリアの）選手、国民にウソをついた」と語ったという。 　また、イングランド、オーストラリアの指揮官を解雇されたキャリアを指摘し「日本がかわいそうだ。実績が物語っている」と新たに率いるチームの先行きの不安なども交え、不快感を表している。 　また記事では、元イングランド代表のアンディ・グッドの反応として、「ワラビーズを指揮する前にイングランド代表監督を解任されたジョーンズについて、ソーシャルメディア上で『彼は決して信用できない男だ！』と断言した」と綴っている。 　日本協会による選出過程などでも不透明であったと批判を浴びた、今回のジョーンズ氏の再就任。歓喜を呼んだ2015年以来となる“エディー・ジャパン”の２期目は、強い逆風での船出となった。 構成●THE DIGEST編集部