まさかの“弁当生活”に嘆き 選手村で食料不足に「生肉提供」 英国は自前の料理人を派遣する事態に【パリ五輪】
パリ五輪選手村の食事に”不満”が噴出しているようだ。 英国選手団が選手村の「食料不足」を理由に、自国からシェフを招聘したと、英高級紙『The Times』が伝えている。同紙は「五輪選手村で選手に生肉提供」との見出しで記事を公開。それによると、十分な食料が用意されておらず、なおかつ調理されていない肉が提供されていたため、英国選手団が選手村での食事をボイコットしたという。 【画像】エアコンなしの質素なデザイン? パリ五輪選手村の全容をチェック 当初、パリ五輪の選手村では「ミシュランのシェフが食事を提供する」とされていたが、上記の通り現場では混乱が起きており、「英国チームは自前の料理人を飛行機で派遣せざるを得なくなった」という。現在、英国選手団は選手村とは別の場所で食事を提供しており、選手たちは夕食のために弁当に詰めて選手村に持ち帰っている状況のようだ。 英国オリンピック協会のアンディ・アンソン最高責任者は、食事の質にも問題があるといい、「卵、鶏肉、特定の炭水化物など、特定の食品が不足している」ようで、劇的な改善が必要だと同紙に語った。 仏紙『L'Équipe』も「英国のアスリートたちは、提供される料理の質と量の両方を懸念して、選手村の食事を拒否している」と伝えている。ただ「英国チームの拠点が島にあるため、小さくて客の少ないレストランを利用できることから、この問題はいくらか緩和されている」と説明した。 選手村のケータリングパートナーである『Sodexo Live !』社は、選手からのフィードバックを真剣に受け止め、「特定の商品に対する需要が非常に高い」ことに気づいたとし、選手のニーズに応えるために量を増やす予定であると述べたという。 また、オリンピック用に600トンの生鮮食品の調達を担当している『Groupe Carrefour』社は、「消費された食品の初期評価を踏まえ、当初計画していた数量を増額修正するよう要請されたが、グループはそれに応じることができるだろう」としている。 食料不足というまさかの問題が発覚。選手のパフォーマンスを維持するために食事は大切な要素なだけに、早急に改善されることを願いたい。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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