【ジャパンC】昨年の二冠牝馬スターズオンアースに複数の不安要素 データで導く「過信禁物の注目馬」
名実ともに“世界一”を決める一戦に
11月26日、東京競馬場ではジャパンC(GⅠ)が行われる。今年はロンジンワールドベストレースホースランキングで首位に立つイクイノックスを筆頭に、トップクラスの面々が数多く出走予定だ。まさに“世界最強”を決める一戦に、期待は膨らむばかりである。 【ジャパンカップ2023 注目馬】脚質、展開問わず力を発揮、能力は断トツのNo.1! SPAIA編集部の注目馬を紹介(SPAIA) 過去10年の当レースでは、1番人気馬が【5-1-2-2】(複勝率80.0%)と抜群の成績を収めている一方で、8番人気以下の馬は1頭しか馬券に絡んでいない。上位人気馬による堅い決着の傾向が強いだけに、人気馬を取捨選択して少点数で勝負したい。今回は過去10年(13~22年)のデータを基に、「過信禁物の注目馬」を導いていく。
休み明け初戦、使い詰めは危険
まず注目するのは、各馬の臨戦過程に関するデータである。当レースで最も好成績なのは休養明け2戦目の馬で、【9-6-8-47】勝率12.9%、連対率21.4%、複勝率32.9%となっている。明け3戦目は【1-3-2-41】勝率2.1%、連対率8.5%、複勝率12.8%とまずまずで、馬券に絡んだ馬の大半はこの2つの組に含まれている。 一方で休み明けの馬は成績が振るっておらず、【0-0-0-15】複勝率0.0%と1頭も好走馬が出ていない。同様に明け4戦目以降の馬も【0-1-0-34】勝率0.0%、連対率、複勝率2.9%と苦戦を強いられている。 数あるGⅠの中でも特にハイレベルなレースだけに、休み明けを1戦叩いて態勢を整えてから出走してくる馬が好成績だとデータから判断できる。反対に休み明けの馬、4戦以上の連戦となる馬は評価を下げるべきだろう。
サンデーサイレンスの血は要チェック
次は血統に関するデータを取り上げる。父馬の系統を見ると、サンデーサイレンス系が【6-8-7-69】勝率6.7%、連対率15.6%、複勝率23.3%と良好であった。一方でサンデーサイレンス系以外の産駒は【4-2-3-68】勝率5.2%、連対率7.8%、複勝率11.7%と、勝ち馬こそ4頭出ているが好走率は大きく落ち込んでいる。 また、父がサンデーサイレンス系以外だった馬の内、母父がサンデーサイレンス系だと【3-1-1-18】勝率13.0%、連対率17.4%、複勝率21.7%と上々の成績を収めていた。これに対して父、母父のどちらもサンデーサイレンス系以外だった場合【1-1-2-50】勝率1.9%、連対率3.7%、複勝率7.4%と苦戦している。 この組にはレイデオロ(19年1番人気11着)、サトノクラウン(17年3番人気10着)、エイシンフラッシュ(13年3番人気10着)といった面々も含まれており、いずれも上位人気に支持されながら二桁着順の惨敗を喫している。当レースにおいてサンデーサイレンス系の血を有するかは重要な要素となっており、特に父、母父にこの系統が含まれていない馬は軽視すべきだとデータから判断できる。