少年忍者、ONE N' ONLY、BALLISTIK BOYZ、PSYCHIC FEVER……TikTok活用がボーイズグループ躍進の鍵に?
TikTokをきっかけに海外でバズる可能性も
ボーイズグループ界を見渡すと、TikTokを使って特に大きく躍進しているのがEBiDANのONE N' ONLYだ。フォロワー数は日本のボーイズグループ界で圧倒的トップレベルを誇る580万人超えで、総いいね数も1億回を超えている。アカウントのトップに固定されている、カロルGとシャキーラの「TQG」を踊った動画は再生回数が3300万回達成目前となっており、多くの注目を集めている。海外アーティストの楽曲を多く動画の音源に使うことで世界各国のユーザーの注目を集めている彼らだが、それ以外にもライブ後に「〇〇公演ありがとう!」などといったテキストとともに動画を載せたり、新曲をリリースした際には「#DOMINO_Challenge」「#HookUpChallenge」のようなダンスカバーを促すハッシュタグを立ち上げて流行の波を自発的に作っていこうとしたりなど、細やかな気配りに人気の秘訣は様々ありそうだ。 ダンススタジオらしき場所で全員で撮っている動画も多く、6人の仲の良さが見えるのも大きな魅力。高尾颯斗と上村謙信は個人のアカウントも併せて所持し、高尾は好きなK-POPの楽曲のダンスカバー動画を次々と撮ったり、上村は自撮り動画を多く載せたりとメンバー自身の強みを存分に活かし、グループのアカウントとはまた違った色をアピールしている。 また、LDHのBALLISTIK BOYZやPSYCHIC FEVERなども頭角を現す。彼らのアカウントは、MVの注目シーンを切り取った動画や撮影のオフショットを集めたものが充実しているように思う。楽曲やビジュアルの雰囲気からワイルドなイメージが先行するグループかもしれないが、TikTokでは普段の素に近いであろう柔らかい表情が見られるのも大きなポイントだ。 コロナ禍に入ってから、アイドルやアーティストとSNS運用の結びつきはより強くなっているように感じる。人々の生活の中心にインターネットがあり、そこでの振る舞いが良くも悪くも大きな流れを作るのだ。長いコンテンツを再生したり刮目して追いかけたりしなくても、短い動画で様々な魅力に気軽に触れられるのがTikTokの良いところ。特に戦国時代と呼べるような盛り上がりを見せるボーイズグループシーンでは、人気上昇を目指すにあたってTikTokをどのように活用していくかということもひとつの重要な鍵となっていくだろう。
池田夏葉