南房総で小中学校の登校時に一斉防災訓練(千葉県)
防災教育に力を入れている南房総市は21日、全小中学校を対象とした一斉防災訓練を実施した。登校時間帯の発災を想定した訓練で、徒歩や自転車、スクールバスなどで通学する児童生徒が、それぞれの避難行動や経路を確認した。 同市では「自分の命は自分で守ることができる子の育成」を目指し、防災教育に力を入れている。学校ごとにさまざまな場面を想定しての一斉訓練は、平成24年から続けられており、12回目。 今回は、「午前7時35分に、千葉県東方沖を震源に、南房総市で震度6強の揺れを観測。各地で土砂崩れが発生。大津波警報が発令された」という想定の下、各校の危機管理マニュアルに基づき、訓練が実施された。 このうち南房総中では、登校中の生徒らは、安全を確保した後、それぞれ事前に確認していた近場の高台に避難。登校済みの生徒らは、体育館へと避難した。小滝春希さん(1年)は「みんなで慌てず真剣に行動できたので、実際に地震があったときも、落ち着いて避難できると思う」と話していた。 安房郡市消防本部の消防車両が地域を巡回し、災害情報を呼び掛けた他、児童が乗る日東交通の路線バスも高台に移動するなど、訓練に協力した。 22日は、幼稚園児を対象に実施。同市教育委員会では、学校、園から課題や意見を集約し、今後の訓練や防災計画の見直しなどに生かしていくという。