憧れボディのAZUSAとEMILYに聞く理想の身体をつくるトレーニングと食事とは「いつものトレーニング、ここが間違っていませんか!?」
ウエストは50㎝台じゃないとくびれない…ことはない!
AZUSA あげる重量が筋肉量や理想の身体に比例しているわけではない。それも間違いやすい点かな。ウエストが太くて背中の筋肉も大きければシェイプが弱く見えるし、逆に筋肉量は少なくても下半身がしっかり育っている人なら、相対的にウエストが細くてシェイプが強く見える。人それぞれ身体のバランスや骨格によってシェイプの強さや「メリハリボディ」と言われるようなボリューム感も変わってくるから。 柳本 「ウエストって50㎝台じゃないとくびれて見えないですよね」と相談されることも多いけど、決してそんなことはなくて。ウエスト70㎝でもお尻との比率が7対10のバランスでくびれは出てくる。大会に出る選手は絞って50㎝台のサイズをつくるので、そことは比較せずに自分のバランスのなかで理想に近づけていくことが、やっぱり一番の近道になるはず。 AZUSA SNSや動画で紹介されている重さとか数値に左右されず、自分のトレーニングを信じてやったほうが絶対にいいって私も思う。女性でも筋肉やボディメイクに関していろいろな知識がメディアで得られる時代だからこそ、それに惑わされないでほしいなって。 柳本 自分を軸に置くことは食事面でもいえるかも。自分がどれくらいの期間で何㎏落としたいか、ふだんどのくらい食べていて、消費カロリーはどれくらいかという目安の数値を出さないまま、憧れのあの人が1日何キロカロリーで何㎏痩せたから……と真似するだけの人も。 AZUSA 私自身、PFCバランスのなかで脂質を過度に削りすぎて生理が止まってしまったことがあって。だからこそ、自分の身体に合ったバランスを早く見つけて、そのなかである程度設定した摂取カロリーのなかで食材を選んでいくことが大事だと身に染みて感じてます。ウーマンズシェイプの読者の方は、トレーニングに少なからず興味があると思うので、筋トレをして筋肉を残しながら除脂肪していくのであれば、摂取カロリーを削ることを最初の手段として選ばないというのが賢い選択になるかな。 柳本 考えたら、ボディメイクって普通の学校ではまず教えてもらえないことで、いわば大人になってから学ぶ”学問”といえるかも? AZUSA 私もえみりーも、まだまだ勉強の真っ最中だよね。 柳本 そうそう! みなさんも、これをきっかけに理論的な部分も小難しくなく学んで、楽しく考えながら、トレーニングも食事も遠回りせず一番の近道を選択していってほしいなと思います! 【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
取材・文:藤村幸代 撮影:中原義史(2ショット写真)、中島康介(大会写真)