サンタナが九回V打!3冠独占打線でヤクルト逆転勝ち 村上は七回に同点打
助っ人が決めた!! ヤクルトは3日、DeNA13回戦(横浜)に5―3で逆転勝利し、再び5位タイとした。3―3の九回2死一、二塁からドミンゴ・サンタナ外野手(31)が右翼線へ決勝の2点二塁打。新たに来季から3年契約を結んだ右の大砲が勝利に導いた。打率・313は依然リーグトップで、42打点もチームメートのホセ・オスナ内野手(31)に並んで同トップに浮上。11本塁打は同3位だが、来日4年目で三冠王も視野に入る。 【写真】お立ち台で、サンタナ、オスナと「肩を組んで」のリクエストに、腕が届かず苦戦するヤクルト・小川泰弘 鋭い打球が右翼線を抜け、横浜スタジアムはどよめきに包まれた。3―3の九回2死一、二塁でサンタナが決勝の2点二塁打。助っ人は笑みを浮かべ、胸を張った。 「強打できる球を待っていて、彼(DeNA・森原)も投げ切ったと思うけど、自分のスイングが上だったかな」 冷静に分析できる力も大きな武器だ。DeNAの守護神に対し、初球から積極的にスイング。カウント1―2と追い込まれたが「大きい打球を狙わないことが一番大きかった」と149キロの外角直球をミートした。 仲間の思いを背負った一打だった。九回は2死から宮本が二塁内野安打で出塁。代走・並木が二盗を決めた際に左肩を痛めて途中交代するアクシデントがあった。その後、村上が申告敬遠されて打席が回ってきた。 この日は、1番に山田を置く新打線。一回に3点を先制されたが先発の山野が粘り、打線も内野ゴロ、セーフティースクイズで加点。七回には2死二塁から村上の中前適時打で同点とした。「個人個人が躍動して、チームの勝利につながった」とサンタナ。全員で勝ち取った勝利だった。 来日4年目で進化を見せ続けている。リーグトップの打率・313を誇り、42打点もチームメートのオスナに並んで同トップに浮上。11本塁打は15本の村上(ヤクルト)、13本の岡本和(巨人)に次いで同3位だが、2022年の村上以来となる三冠王も夢ではない。 リーグ戦再開初戦の6月21日には、オスナとともに来季から新たに3年契約を結んだことが発表された。「(ヤクルトは)全てが好き。最初から家族の一員と接するような迎え入れ方をしてくれた。ずっとスワローズにいたいなという気持ちが強かった。残れてよかった」と〝燕愛〟を口にしたサンタナ。超優良助っ人がチームを支えている。 高津監督は「積極的にスイングを仕掛けていって、最後しっかり捉えるわけだからさすがだと思う。大きな存在です」と絶賛した。チームは再び5位タイとし、首位広島とは6ゲーム差。逆襲はこれからだ。(赤尾裕希)