豊田章男会長、トヨタのWRCラリージャパン制圧に「嬉しさは想像以上」優勝のお祝いはみんなで“カラオケ”
豊田スタジアムを中心に愛知県と岐阜県を舞台に行なわれた世界ラリー選手権(WRC)ラリージャパンでは、TOYOTA GAZOO Racingのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が優勝。セバスチャン・オジェ/ヴァンサン・ランデ組とカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組がそれぞれ2位、3位に入ったことで、トヨタは母国戦で表彰台独占を成し遂げた。 【ギャラリー】歌う豊田会長も! WRCラリージャパン2023 昨年、12年ぶりに開催されたラリージャパンでは、相次ぐタイヤトラブルとタイヤ選択ミスによって優勝争いから脱落。日本人ドライバーの勝田貴元とアーロン・ジョンストンのコンビが3位表彰台を獲得したものの、ライバルのヒョンデ勢にワンツーフィニッシュを許した。 トヨタはラリージャパン必勝を狙い、今年も4台体制での参戦を継続。DAY2では降雨によってクラッシュが多発する中、トヨタ勢はエバンス、ロバンペラ、オジェがトップ3に踏みとどまり、安全なマージンを築いてDAY3以降もラリーを有利に運んだ。 トヨタのトップ3台は最終日のDAY4まで堅実な走りでステージを消化して、最終パワーステージまで走りきった。そして、勝田もクラッシュ後はステージ優勝を連発し、総合5位入賞と一矢報いた。 地元でのこれ以上ない結果を届けたチームに対して、WRC公式記者会見に出席した豊田会長は「想像以上に嬉しいですし、このチームは素晴らしいです」と語り、上機嫌で次のように続けた。 「以前ここへ来た時は、シャンパンで酔いそうになっていましたが、今回はスパークリング酒で酔いそうになっているのは問題ですね(笑)」 「本当に感謝したいです。素晴らしいチームですし、(ドライバーは)みんな勝てるだけの力があります。彼らは負けず嫌いですがバトルはフェアで、それが私を笑顔にしてくれます。本当に感謝しています」 なお、エバンスのコドライバーを務めるマーティンは大のカラオケ好き。ラリージャパン開幕前にはちょっとした賭けとして「僕が勝ったら歌うし、カラオケの十八番を教えるよ!」と語っていた。 優勝したマーティンは宣言通り、オジェと豊田会長を巻き込んでQueenの名曲“We are the champions”をアカペラで歌った。 賭けをした張本人であるマーティンは恥じらいながら歌う一方で、巻き込まれた側のオジェと豊田会長は朗々と歌い上げた。
滑川 寛