避難者支援に“Suica”無償配布…メリット感じるか?デジタル庁が避難状況の把握に
石川県と志賀町は、避難所の利用状況を交通系ICカードを使って把握する取り組みを7日から開始しました。避難所を利用する人にとって利便性があるかが、普及のカギを握りそうです。 【写真を見る】避難者支援に“Suica”無償配布…メリット感じるか?デジタル庁が避難状況の把握に 1次避難所の利用者に配布されるのは、JR東日本の交通系ICカード「Suica」です。住所、氏名、生年月日、性別の4つの情報を県や町のシステムに登録しカードに紐づけします。避難所でカードをかざすことで、寝泊りのほか食料を受け取るなど利用状況を県や町が把握します。 7日は、志賀町文化ホールと富来活性化センターの2か所の避難所で実施されました。急な実施で、広報が行き届かなかったこともあって、46人が身を寄せる避難所で登録したのは2人で「便利やなぁと思って」と話していました。 一方で、メリットを感じられないと感じている町民も。 町民は…「統計取ったりやりたいのはわかる。行政の人のためにやっても仕方ない」 県デジタル推進課・番匠啓介 課長「自宅に戻ってしまったり、車中泊の方は行政の目が届かない。さまざまなソリューションを使って避難者の支援に繋げたい」 JR東日本からは、ICカード1万8000枚、読み取り端末350台が無償提供されていて、県では今後は志賀町以外の避難所にも設置を広げていきたいと話しています。 デジタル庁などの提案を受け始めたこの取り組み。個人情報の取り扱いですが、個人情報自体はICカードそのものに紐づけられるわけではないということです。 カードの使用で個人が特定されたり、紛失することで個人情報が漏れることはないとしていますが、始まったばかりで、今後理解が深まるかは不透明のようです。
北陸放送