NHKマイルCに出走予定のアスコリピチェーノ(撮影：小金井邦祥)

　今週の日曜日は、東京競馬場でNHKマイルカップ(GI)が行われます。 　過去10年のNHKマイルCは、5枠よりも外に入った馬が8勝2着5回3着6回。複勝回収率130％と優秀な成績を残しています。 【写真】アスコリピチェーノのこれまでの軌跡 　一方、4枠よりも内の馬は2勝2着5回3着4回で複勝回収率は72％。単勝回収率に至っては僅か10％と低調な数値となっています。 　これはNHKマイルCの開催時期が大きく影響していると考えられます。過去10年のNHKマイルCは全て東京のAコース最終週に行われています。開催が進めば馬場の傷みも進行します。特に多くの馬が通る内目の馬場は傷みやすくなりますので、馬場の傷みが少ないであろう外目を通れる外枠の馬が結果を残しているのではないでしょうか。 　今年のNHKマイルCも東京Aコースの最終週での開催。今週の金曜日にJRAから発表された馬場情報を見ると、やはり内目の馬場は傷みが進んでいるようです。 　例年通りの傾向であれば、今年のNHKマイルCでも外目の枠に入った馬が有利になる馬場と言えそうですし、この点に注目して買い目を考察するのも的中を得るためには必要な事かもしれません。 　はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。 ◆決め手の鋭さは一級品 　今週のNHKマイルCでAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるアスコリピチェーノでした。 　週初の本命候補にも挙がっていた本馬ですが、最終追い切りや枠順発表後もその評価に変化はなく、AIも太鼓判を推しているようです。 　デビューから4戦し3勝2着1回。全てのレースで上がり33秒台を記録しており、決め手の鋭さは一級品と言えます。末脚を存分に活かせる東京はプラス材料になりそうです。これまでに東京芝1600mでの出走はありませんが、今回と同じような条件で行われた新潟2歳S(GIII)で勝利していますので全く問題はないはずです。 　前走の桜花賞(GI)で2着とデビューしてから初めてとなる黒星を喫しましたが、直線手前で勝ち馬に外へ弾かれるロスがあった中での結果。勝負所でリズムを崩す形にはなりましたが、そこから脚を使って2着まで追い上げたのは評価していい内容と言えそうです。 　前走はプラス10キロと体重を増やしての出走。2走前の阪神JF(GI)からの成長を感じさせますし、今回は休み明けを叩いての挑む一戦ですので状態面の上昇にも期待ができそうです。 　枠順も7枠14番と外目に入りましたし、過去の傾向を考えるとこれは大きなプラスと言えそうです。馬場の良い外目を通れますし、道中で不利を受けづらい事も好材料になるはずですし人気に応える走りを期待したいところです。