小1で「父親の不倫現場」を目撃…35歳男性が「結婚願望がない」と語る「深刻な理由」
しだいにネグレクトを受けるように
「そんな努力も虚しく、小学三年生になると両親は離婚しました。その時、母が『あなたのためを思って今まで離婚しなかった』『でも、もう限界だから、お母さんこれ以上我慢しなくていいよね』とまるで僕にも責任があるかのような言い方をして……。正直、離婚は両親の問題だと考えていただけに、僕の存在が母に負担をかけていたのだと思うとただただ悲しかったです」 この頃から、達也さんは母からネグレクトを受けるようになったそう。次第に母は料理を作らなくなり、掃除や洗濯もしなくなったという。達也さんは幼いながらも台所に立ったり、洗濯機を回したり自分でできる限りの家事をこなすしかなかった。でも、家の中はいつもごみだらけでとても心癒される場所ではなくなってしまう。 「家にいることに嫌気がさして、寮のある高校へ進学しました。その後、大学時代に一人暮らしをして、そのまま就職することに。父の浮気がショックだったとはいえ、まるで我が子に関心がなくなってしまった母とは、家を出たまま疎遠になっています」
今が楽しければいい
「つらい思いをしているものの、恋愛感情は湧くので今まで数人の女性とお付き合いをして。でも、結婚に夢を描けないので『今が楽しければいい』と考えており、最終的に『一緒にいても先が見えない』と彼女にフラれてしまうのです」 彼女の成実さんは、毎週末部屋に来ては家事をすべてやってくれていたという。まさに明るい家庭の雰囲気そのもので、達也さんは居心地の良さを感じていたのだとか。 「お付き合いして長いので、彼女から度々結婚話が出るようになりました。僕はどうしても結婚にいいイメージが持てず『重い話をするなよ』と彼女の言い分を聞こうとしませんでした」 結婚をプラスにとらえることのできない達也さん。しかし、その心境に大きな変化が訪れることをこの時は誰も知る由はなかった。 記事後編は【風呂にも入れず、部屋はゴミ屋敷に…「人を信じられない」35歳男性が結婚しようとして、「地獄」へ】から。
菜花 明芽(ライター)