料理研究家・野口英世さんのとっておきの器を拝見。
ガラスの器
調理、保存、テーブルウェアにも。 機能美も備えたミニマルなデザインが野口さんの選ぶポイント。「右の2つは小泉硝子製作所。futa to mi(ふたとみ)という名前で、組み合わせると保存容器になり、それぞれお皿としても使えます。左のリュミナルクの角形は耐熱仕様なのでレンジでひとり分のパスタを茹でたり、ソースやマリネ液をつくったり。廃盤ですが、20年以上愛用しています」。さらに食器以外にも、花器や物入れにも活用。奥はさこうゆうこさん作のガラスボウル。「いつもちょっとした物を入れてキッチンに置いてあります。華奢でオブジェ的な佇まいが気に入っています」
片口
思い切り〝好き〟な形を使い倒す。 酒器にこだわらず自由に使い、テーブルの彩りにする。存在感のある片口は多く揃える必要はないため、本当に気に入った器を吟味するそう。「手前はガラス作家・井上美樹さんのもの。今日はいちじくとチーズの取り合わせで。こんなふうに洋風のおかずを合わせるのもワクワクしますよね」。左の白とブルーの大小は唐津の旅で出合った中里花子さんの作品。奥はスエトシヒロさんの小ぶりな片口。ドレッシングや調味料を入れて「ちょこんと置いた姿がすごく愛らしいんです」。食卓の景色を新しくする片口の活用法、さっそく真似してみたい。
スープ皿
直径19センチが私の定番。 きれいな翡翠色の皿にきのこのマリネとみょうが、すだちを添えて。「洋食器ですが、和や中華の惣菜も不思議と相性がいいんです。手前の2枚はフランスの窯元Jars(ジャス)。東京・代官山の『チェリーテラス』で購入しました。19センチのサイズ感がとても使いやすく、スープ皿を最初に手に入れるなら18~20センチを目安にするといいかもしれません」。奥は青山の『ドワネル』で見つけたクリスチャンヌ・ペロションのストーンウェア。「お揃いもいいのですが、同じサイズで色や素材の異なる皿を組み合わせるのもおすすめ。どこかこなれた印象になります」