【Playback箱根駅伝】第60回/早大30年ぶり優勝!東海大が往路2位と健闘 初出場・東大が17位
2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの) 第60回箱根駅伝総合成績をチェック
第60回(1984年/昭和59年) 早大が2区・主将の坂口泰でトップに 復路も堂々の継走披露
第60回を記念して20校が実施。東大が初出場を果たし、東学大は23年ぶり、慶大と明大は10年ぶりに出場した。 レースは11時間7分37秒で早大が30年ぶり10回目の総合優勝。2区から先頭を譲らない盤石のレース運びを見せた。 1区は連覇を狙う日体大の植松誠が区間賞を獲得。早大は59秒差の5位でスタートすると、2区を任された主将の坂口泰はハイペースで順位を上げ、10km過ぎには日体大の小田英明をとらえた。約1km並走してから一気にスパートをかけると、戸塚では2位の順大に1分02秒差をつける。区間賞は大東大の米重修一に譲ったが、坂口の区間2位の力走が後続に良い流れをもたらした。 早大は3区で順大に33秒差まで迫られるが、4区の高橋雅哉が区間賞の走りでリードを2分5秒に拡大。5区の木下哲彦も区間2位と好走して2位の東海大に6分11秒の大差をつけた。 日体大は6分54秒差で3位。順大は5区で区間15位とブレーキして5位に後退した。 往路で大きな貯金を作った早大は復路でそれを使うどころか、区間を経るごとにリードを拡大。7区以降で4連続区間賞の圧勝だった。 最後はアンカーの遠藤司が1時間4分5秒の区間新記録でフィニッシュ。往路、復路ともに制する完全優勝を飾った。 復帰9年目、70歳の古稀を迎えていた早大の中村清監督はこの優勝を花道に退任。翌年5月に不慮の事故でこの世を去った。 また、早大と15分18秒差の2位でゴールした日体大の10区は4年生の玉城良二。現在の日体大の監督である。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)
月陸編集部