店主の石川さん＝船橋・大穴北に「キッチンなづな」　40年超営業した「いしかわ」を改装

　新京成線三咲駅から徒歩約20分、大穴北の住宅街にあった「総合食品いしかわ」跡にオープンした「キッチンなづな」（船橋市大穴北2）が4月12日で1周年を迎えた。（船橋経済新聞） 【写真】食べ応えのあるメニューを用意＝船橋・大穴北に「キッチンなづな」 　店主の石川雅一さんは東京都生まれ。4歳から18歳まで船橋で過ごした後、精肉所や都内のレストラン、岩手県の旅館などで約30年間にわたり、飲食関係の仕事に携わってきた。 　同所は2020年に近隣住民に惜しまれつつ40年以上の歴史に幕を下ろした石川さんの実家が営んでいた総菜店「総合食品いしかわ」があった場所。父の店の閉店後、息子・雅一さんが改装して同店を開いた。店名には「目立たないながらも、道端や野原でしっかり根付くナズナのように、地域に根ざす店にしていきたい」という思いを込めた。 　食事メニューは「きのこの和風スパゲティ」（700円）、「厚切りロースのしょうが焼き定食」（950円）、「宮崎日南鶏の親子丼」（600円）など13種類。食材は全て国産にこだわり、米は千葉県のブランド米「多古米」を使う。タマネギを炒め、3時間以上煮込んで作る「和牛すね肉のカレー」（850円）は「肉が柔らかく食べやすい」とシニア客にも好評だという。 　レアチーズケーキ（400円）をはじめとする4種類のデザートやブレンドコーヒー（500円）などのドリンクも提供する。日本酒「鷲（わし）の尾」（500円）やワイン「岩手かぐみ」（ボトル2,800円）など、石川さんが修業した岩手ゆかりの酒もそろえる。 　店頭では総菜も販売。煮物やサラダなどを日替わりで用意する。電話で予約すれば、揚げたてのメンチカツ（170円）や男爵コロッケ（120円）、エビフライ（180円）などを希望した時間に受け取ることもできる。揚げ物は分子調理機器で調理し、「衣が吸収する油の量を抑え軽い食感に仕上げている」という。 　石川さんは「どこにでも咲くナズナのように、ありふれた料理の中に潜むおいしさを追求していきたい」と意気込みを見せる。 　営業時間は、11時～13時30分、16時30分～19時30分。金曜定休。駐車場1台。