相次ぐ強盗事件に〝要塞〟と化した今どきの豪邸 コソ泥・闇バイトは敵ではない!? 強い壁、パニックルーム…驚きの設計
また一番驚いたのは、寝室を「パニックルーム」にすることだ。寝室の扉を大きなカギのついた金属製の強いものにすることで、避難スペースとするのだ。
もし侵入されても寝室に入ってくるのは簡単ではない。強盗が廊下で悔し紛れに暴れている間に、落ち着いて警察や警備会社に連絡を入れることができる。
そこまでする必要がある世の中になったのかと、ため息が…。昭和の金持ちのように、庭に大きな池を作ってニシキゴイを泳がせ、パンパンと平手を打ってエサをあげるような光景はもうないのだなと理解した。
この手の物騒な話は来年も収まらず、さらに巧妙化されていくだろう。2050年には日本の全人口の約40%が65歳以上になる計算だが、その頃はさらに強盗だらけになる。なので、金のある年寄りはみんな要塞に身を隠すか、または貧乏な振りをするかだ。
■大鶴義丹(おおつる・ぎたん) 1968年4月24日生まれ、東京都出身。俳優、小説家、映画監督。88年、映画「首都高速トライアル」で俳優デビュー。90年には「スプラッシュ」で第14回すばる文学賞を受賞し小説家デビュー。NHK・Eテレ「ワルイコあつまれ」セミレギュラー。
11月22~24日に東京・銀座の博品館劇場で上映される「新版・天守物語」に出演する。