堂本剛が”深すぎるインタビュー”で明かした「綾野剛のアドリブ」「平和といまの時代」「奈良”マル秘”計画の中身」…!
尖った正義感をマイルドに
また怪我した利き手をかばいながら働き始めたコンビニエンスストアで一緒に働くことになるミャンマー出身のコンビニ店員・モー(森崎ウィン)との交流も沢田の心が動いていく一つのきっかけになっていく。 「日本人客に絡まれたモーに沢田は『あいつらがバカでごめんね』って言うんですけど、やっぱり彼の中には真っすぐな正義感のようなものがあるんだと思います。だから人が人をバカにしている感じが許せなかった。でも、それでもモーは沢田に『人間丸くないと』って言ってくれる。沢田にとっては彼が居てくれることによって、自分に起こっているさまざまな出来事をマイルドにすることができていたというか。より深く考えることができていたんじゃないかなと思っています。 本当に心を豊かにしてくれてる人物でもあるなと思いますね。それぐらいにモーは沢田にとって優しい存在で、横山に次ぐ隠れ重要人物です」
〇(まる)は「ハラスメント」ではなく「平和の象徴」
人生で直面した問題に関して正解であってもなくても、人はいつも巡り巡って一つの答えに立ち戻っていく。 「なんか今、メールの文末なんかに句点『。』を付けると若者に高圧的な印象を与える『マルハラスメント』になるって話題になってるじゃないですか。僕は、◯は平和の象徴だと思ってたんですけど、そう捉えない風潮もある。そんな今の時代はすごい不思議だなと思ってますけど、だからこそある意味、この『まる』という作品の公開は、いいタイミングなのかもなって思いました。 沢田自身もそういう状況に陥ってるけど、気付けば◯って本当に結構あちこちにあるものなんですよ。やっぱり物事をうまく収めたり、つなげたりするときに重要な図形だよなとも思いますし。脚本の中にも『◯が世界を救う』って言葉が出てきますけど、あながちウソでもないと思うんです。やっぱり人には◯に吸い寄せられたり、興味を掻かき立てられたりする深い潜在意識みたいなものがあるんじゃないでしょうか。 それこそ僕らは一度、地球全体でコロナ禍というものを意識したじゃないですか。その時に丸くまとまれるチャンスだったのに、うまくいかなかった。そういう時代の後にこの『まる』という作品の撮影をしていて、現場は一丸となって進んでいる。こう考えていくと、ますます「◯(まる、丸)」って、なんか深いですね」