「元にはもどらない、もっと良くなるんだよ」例え津波で牙をむこうとも…美しい珠洲の海が好き”能登人を訪ねて”珠洲市のキャンプ場
常連さんの励ましに「もう一度頑張ろう…と」
取材中、キャンプ場の土をならしている人がいた。聞いてみると、キャンプ場の常連さんだという。 稲垣アナ: どちらから。 永原大輔さん: 岐阜から来ました。 稲垣アナ: ここのキャンプ場は何回も来ているんですか? 永原さん: 5回以上は。 岐阜県から来たと言う永原大輔さん。「私も家族もこのキャンプ場が大好きだ」と話す永原さんは、地震にショックを受け、現地で何かできないかとボランティアを申し出たという。 濱野さん: たくさん支援してくださっているんですよ。物資も送っていただいたり。いろいろしていただいた上に来ていただいて。 永原さん: このキャンプ場ロケーションもいいんですけど、濱野ご夫妻の人徳あってのキャンプ場なんで。 濱野さん: 言わせてないですよ(笑) 濱野さん、常連さんに「元に戻せないよ」って愚痴ったというその時、常連さんが言った言葉に気づかされたと言う 濱野さん: 常連さんが「元に戻らないですよ。もっと良くなるんですよ」って言ったんですよ。それがすごく嬉しかったというか、元に戻すことばかり考えてたから無理だと思ったけど、多少形変わってももっと良くすればいいと。その一言で自分の中でスッキリして。じゃあやれるんじゃないって気持ちも前向きに。「もっと良くしてやろう」って感じですかね。
本業は瓦店…妻と被災地の復旧にも汗
そんな濱野さんの本業は代々続く瓦店。奥能登で屋根工事などを行っている。元々、珠洲は瓦産業が盛ん。奥さんの葉子さんと共に毎日、汗を流している。 稲垣アナ: 作業するときはどんな思いで。 妻 葉子さん: 早く直してあげたい。一軒でも、一日でも早く。必要としてくれる所には行ってあげたいと思う。 元日の地震で牙をむいた海。しかし濱野さんはそれでも珠洲の海が好きだという。 濱野さん: 透明度が高いんですよね。お客さんが海が綺麗だと喜ばれるんで改めてキャンプ場してから再確認しました。たまたま(珠洲に)生まれただけなんですけど、この環境は欲しいと思ってもすぐ手に入るものではないので。 稲垣アナ: この海を含めて今後は 濱野さん: ぜひ足を運んでいただいて、できれば珠洲で買い物もして、珠洲市の能登の復興の助けになっていただければなと思っています。 全国の常連さんが「押しかけボランティア」に連日駆けつけている濱野さんのキャンプ場。1日も早く復興させ、濱野夫妻と再び楽しい時間を過ごしたいというキャンパー達の思いをひしひしと感じた。 (石川テレビ)
石川テレビ