<甲子園交流試合・2020センバツ32校>山梨学院、攻守に躍動 全員野球、11安打快勝 /山梨
2020年甲子園高校野球交流試合(日本高校野球連盟主催、毎日新聞社、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は最終日の17日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われ、昨秋の関東大会準優勝の山梨学院が第3試合に登場し、昨秋の北海道大会を制した白樺学園に8―3で快勝した。2人の1年生による投手リレーで相手をかわし、3年生7人が先発した打線が11安打を放った。投打がかみ合い、今大会最後の試合を白星で飾った。【上鵜瀬浄】 【真夏の熱闘】交流試合の写真特集はこちら 先発のマウンドを任された背番号「18」の右横手投げの川口龍己が、一回に押し出し四球を与えて1点を先行された。 それでもすぐさま追いつく。二回、四球で出塁した栗田勇雅が続く才津紘大の3球目で二盗を決めた。栗田は自身4度目の甲子園とあって伸び伸びプレーした。才津は低めのスライダーをすくい上げて中前打とした。無死一、三塁から、昨年の春夏の甲子園に出場した小吹悠人が、相手の片山楽生(らいく)(3年)の141キロを中堅奥まで飛ばし、犠飛で同点とした。 その後はバックが好守で川口を支えた。中でも遊撃手の小吹と三塁手の橘田陸斗が、思い切りよく前進してゴロを処理し、ジャンピングスローで打者をアウトにした。 四回には隙(すき)のない攻めを見せた。1死から才津が四球を選び、小吹がヒットエンドランを成功させて中前打で続く。小吹は中堅手から三塁への送球の間に二塁を陥れた。続く河野修慈の左翼へのファウルフライでタッチアップした才津が2点目を挙げた。 五回に川口が先頭に同点のソロ本塁打を許し、さらに無死一、三塁のピンチを招いて降板した。エース左腕・吉川大(3年)に代わって背番号「1」で16日に登録された2番手の左腕・古川秀将が併殺と二ゴロで、追加点を与えなかった。 六回は代わったばかりの2番手投手を攻め、1死満塁で河野が、左中間を破る走者一掃の二塁打を放ち、再び勝ち越した。七回は栗田の中前適時打で、八回には古川の右前2点打でリードを広げた。 古川はスローカーブを巧みに使って、5回を最少失点で切り抜けた。 登録20人中16人が出場し、吉田洸二監督(51)の長男健人部長(23)もベンチの最前列で見守った。まさにチーム全員でつかんだ勝利だった。 ……………………………………………………………………………………………………… ▽第3試合 山梨学院 010103120=8 100010001=3 白樺学園