新田真剣佑、世界で活躍する俳優の現在地「役を理解した上で違うアプローチを試したり」<ワンダーハッチ>
「聖闘士星矢 The Beginning」(2023年)でハリウッド映画初主演を果たし、既に続編制作も決まっている実写ドラマ「ONE PIECE」では主要キャラの一人であるロロノア・ゾロを演じるなど、世界を股に掛けて活躍する俳優・新田真剣佑が、ディズニープラスのスターで独占配信中の「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」に出演している。同作は、実写で描く現実世界の横須賀と、アニメで描くドラゴンが棲む異世界・ウーパナンタの2つの世界を舞台に、周囲になじめない高校生・ナギ(中島セナ)が異世界から来た少年・タイム(奥平大兼)と運命的な出会いを果たし、やがて互いに協力し合いながら世界の危機に立ち向かっていく様を描く物語。このほど、ドラゴン乗りの少年・タイムが憧れる英雄・アクタ役で出演する新田に、本作への思いや役者として大切にしていることなどを聞いた。 【写真】どアップで色気ダダ漏れ!新田真剣佑の国宝級イケメンショット ■実写×アニメの融合「新鮮だなと思いました」 ――「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」は、実写とアニメで描かれる新鮮な作品ですが、世界観など、どういう印象を受けましたか? 2つの世界が重なる作品ということで、アニメーションの世界と現実社会を同時に生きられるということはなかなかないことなので、新鮮だなと思いました。実写映画はよくやっていますが、アニメーションはあまり経験もありませんから。 ――実写とアニメの融合ということで、撮影やアフレコなど、大変さもあったかと思いますが、気持ちの切り替えとかはいかがでしたか? それぞれやり方が全然違いますから大変でした。でも、最初に実写の部分の撮影を行って、その後でアニメーション部分のアフレコを行うという流れだったおかげで、途中で何度も気持ちの切り替えが必要というわけではなかったので、そこは大丈夫でした。難しさで言いますと、慣れてない分、アニメの部分の方が難しかったです(笑)。 ――演じた“アクタ”というキャラクターは、新田さんから見てどんな人物でしたか? 非常にかっこいい人物です。そして、かっこいいだけでなく人間味もあって、物語の中で成長も見られるキャラクターなので演じていて楽しかったですね。登場するキャラの中で一番“成長”が感じられるキャラクターなんじゃないかと思います。 ――異世界「ウーパナンタ」のキャラクターということで、“ウーパナンタ語”も話されていますが。 これは非常に大変でした。日本語にも似てないし、英語にも似てないし、スペイン語にも似てないし、結構ノーヒントで覚えていかないといけなかったので苦戦しました。それが一番大変だったかもしれないです。 ――どういうふうに覚えていったんですか? 完全に耳コピです。音として捉えて、そのまま話すという感じでした。 ■奥平のウーパナンタ語にビックリ「ものすごく長いセリフを覚えてきた時が…」 ――撮影していく中で“ウーパナンタ語”は慣れていきましたか? それが全然慣れないんです。ちょっと撮影期間が空いちゃうとすぐに忘れちゃって(笑)。大兼がものすごく長いセリフを覚えてきた時があってビックリしました。それを覚える難しさを知っているので「すごく頑張ったんだろうな」って。 ――共演者とのエピソードも教えてください。 お芝居が初めてだった子もいて、初々しい姿を見ているのが楽しかったです。初めて撮影現場に入った時って何をすればいいのか分からないですし、自分が初めて現場に入った時、どんなことしていたかな?なんて考えたりもしました。 ――演じる上で、監督からの演出・ディレクションは何かありましたか? アクタは英雄で、そこから沈んでまた這い上がってきた人物なので、その強弱をつけることが大切だと言われました。 ――人生の中で山あり谷ありで、そういう過去を背負って現在があるということですね。 はい、そうです。そういうことを念頭に置いて演じました。 ――「異世界」に行けるとしたらどういう世界に行ってみたいですか? (「ONE PIECE」に出てくる)空島に行ってみたいですね。現実世界だといろんな所に行ったりしてるんですけど、そういうファンタジーの世界にも行けたら楽しいんだろうなぁって思いますね。宇宙船とかUFOにも乗ってみたいです。 ■「今の英雄はコーヒーということで(笑)」 ――新田さん自身にとっての英雄は? 英雄ですか? 人じゃないんですけど、(手に持ってるグラスを指さして)コレです。今、ロサンゼルスにいるんですが、昨日到着したんですけど時差ボケがひどくてコーヒーが手放せないです。コーヒーがないとすぐに寝てしまいます(笑)。なので、今、コーヒーが僕の英雄というか救世主です。その時その時によって“英雄”は違うと思うんですけど、今の英雄はコーヒーということで(笑)。 ――普段からコーヒーに助けられたりしてますか? そうですね。結構飲むんですけど、ホテルのカフェラテか、スターバックスかコーヒー牛乳しか飲まないです。飲む種類は結構限定されています。 ――作品一つ一つに向き合ってお芝居をされてきていると思いますが、“役者”として大切にしていること、こだわりなどを教えてください。 以前は、そういうこだわりとか、大切にしていることとかが結構あったんですけど、最近はそうでもないんですよね。ただ、役への理解は必要だと思っています。役を理解した上で、違うアプローチを試してみたり、以前より柔軟に対応できるようになったと思います。 ――最後に、「ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-」を楽しみにしている人に向けて、見どころを含めたメッセージをお願いします。 実写とアニメが同時に見られる作品自体が珍しいと思いますので、その新鮮な感覚と世界観をディズニープラスで体感していただきたいと思っております。 ◆取材・文=田中隆信