地域農業盛り上げて 「帰農塾」の開講式【長野県飯田市】
定年退職や転職で新たに農業経営を始める人や直売所への出荷・販売を目指す人を対象にした「帰農塾」の開講式が8日、長野県飯田市鼎東鼎のJAみなみ信州本所みなみちゃんホールであった。新年度は43人が受講。来年2月までの1年間にわたって、農業に関する知識や農作物の栽培方法を学ぶ。 2006年に飯田市主体で始まり、07年度から運営体制を変えて県南信州農業農村支援センターとJAみなみ信州が共同で開講している。講師は両者の職員が担当。農薬や土作りなどに関する基礎講座と、リンゴと柿、ナシ、キュウリ、アスパラガス、ミニ・中玉トマトから選び、現場で学ぶ専門講座がある。 開講式には27人が出席した。県南信州農業農村支援センター技術経営普及課の課長は「開講以来、これまで約830人が受講した」とし「農業経営に必要な基礎的な知識や栽培技術を学んでもらい、地域農業の担い手を育てていきたい。学んだことを栽培に生かし、地域の農業を盛り上げて」と激励した。 JA営農部の部長は「大切なのは分からないことを分かるようにすること」と指摘。気象状況などで難しい対応を迫られることもあるとしつつ、「経験しながら基礎を学んで」と呼び掛けた。