冬のおもてなしに備え、野沢菜漬け手作り 一気に300キロ仕込む「力仕事」 松本市の旅館
信州の冬の味覚振る舞うための恒例行事
松本市里山辺の旅館「美ケ原温泉翔峰」は28日、従業員による野沢菜漬けの仕込みを2日間の日程で始めた。信州の冬の味覚を手作りして宿泊客らに振る舞おうと、10年以上続く恒例行事。野沢菜の大きさをそろえ、たるに手際よく並べて塩漬けにした。12月中旬から来年2月ごろまで夕食などで提供する。 【写真】「本場」の野沢温泉では漬ける前に温泉で「お菜洗い」
今年は松本市産の野沢菜300キロを仕込み、1週間ほどで出来上がる予定。フロントや調理担当の従業員ら11人が野沢菜の先端を切って長さ60センチほどにそろえた。その後一つずつのたるに野沢菜30キロを詰め、2キロ分の塩をまぶしてこの日の作業は完了。29日にはこれを水で洗い、たまりじょうゆや和がらし、酢、ザラメなどで漬け込む。
翔峰の運営会社アルピコホテルズ(松本市)の本部管理部、秋元未来さん(25)は初めて野沢菜漬けを仕込んだといい、「量が多くて力仕事でした。仕込みに関わった野沢菜を味わってほしい」と話した。