JALと印インディゴ、12月からコードシェア開始
日本航空(JAL/JL、9201)とインド最大の航空会社インディゴ(IGO/6E)は11月25日、コードシェア(共同運航)便の航空券販売を12月4日から始めると発表した。搭乗開始は16日からで、インディゴが運航するインド国内線とJALのインド路線との接続利便性を高める。 【画像】インディゴのA350 JALのインド路線は、羽田-デリー線が毎日、成田-ベンガルール線が週5日運航。今回の提携で、ムンバイやチェンナイ、ハイデラバードなどの主要都市を含む30路線でコードシェアを開始し、インディゴのネットワークを活用してインバウンド(訪日客)や北米方面への乗り継ぎ需要の取り込みを図る。 一方、インディゴはJAL便に自社便名(6E便名)を付与する形で、日本発着のバンコクやシンガポール路線でもコードシェアを計画。JALの運航便のうち、羽田・成田・関西-バンコク線、羽田・成田-シンガポール線の計5路線が対象となる見通し。日本経由でアジアと北米を結ぶ3国間流動の取り込みを図る。 JALは2017年9月に、当時インド3位で印タタ・サンズとシンガポール航空(SIA/SQ)の合弁会社だった新興航空会社ビスタラと提携。コードシェアを2019年2月28日から始めたが、エア・インディア(AIC/AI)による吸収合併により11月11日で運航を終了した。新たなインド市場のパートナーとして、インド最大の航空会社となったLCC(低コスト航空会社)のインディゴと今年6月にコードシェア提携について合意した。 インディゴは国内線で60%以上の市場シェアを誇るだけでなく、運航品質の高さもJALが提携を決めた要因の一つだ。英シリウムによる定時到着率の2023年データでは、インディゴはアジア太平洋地域で4位にランクインし、「低価格=低品質」という一般的なLCCのイメージを覆している。また、同社はビジネスクラスの導入を進めており、今後の品質向上が期待される。 また、インディゴは大型機のエアバスA350-900型機を30機発注済みで、2027年から受領して長距離路線への投入を視野に入れている。2023年6月に開かれたパリ航空ショーでは、A320ファミリーを500機確定発注し、世界最大顧客に躍り出た。
Tadayuki YOSHIKAWA