ＮＨＫ会長、改正放送法可決に所感「ネットしか見ない方にも振り向いてもらえるような情報を」
ＮＨＫの稲葉延雄会長の定例会見が１９日、東京・渋谷の同局で行われた。 ＮＨＫのインターネット活用業務を必須業務とすることを定めた改正放送法が５月に可決。これについて稲葉会長は会見の冒頭で、インターネット業務について改めてコメント。放送事業者であるＮＨＫがインターネット業務を行う意図として「ネットの世界にも進出してほしいという社会からの後押しもあって、それに応えた結果」と説明した。 稲葉会長はインターネットの現状について「インターネットの情報空間は注目を集めるコンテンツがあふれており、人々の注目を集めるために偽情報、誤情報、偏りのある情報空間になってしまう」と危惧した上で「ＮＨＫは、そのようなことに支配されない存在。公共的な組織で、注目を集めることを意識する必要がありません。情報空間の偏りを是正する役割を果たしていく」とコメント。「新たな財源を確保するために取り組むわけではない。ネットしか見ない方にも振り向いてもらえるような、放送と同等の情報を生かして発信していく」と述べた。
報知新聞社
