正月商戦も「働き方改革」 コープ、サツドラ、大丸…北海道で広がる初売り「1月3日」
道内小売り大手で、年明けの初売りを1月3日に遅らせる動きが広がっている。2025年は食品スーパーのコープさっぽろ(札幌)とドラッグストアのサツドラホールディングス(HD、札幌)が元日に加えて1月2日を原則休業とするほか、百貨店の大丸札幌店も初めて3日に初売りを行う。いずれも「働きやすさ」を打ち出して雇用の確保を図るため。人手不足の影響で正月商戦も様変わりしつつある。 コープは7日、来年1月1日と2日に道内全108店を休業すると発表した。2002年に元日営業を始めて以降、18年に一部元日休業、21年に全店元日休業と、年始の休業を段階的に広げてきた。 2日の休業で、全店で計3億円弱の売り上げ減を見込む。大見英明理事長は「機会損失という見方もできるが、職員にも正月はあり、バランスが大切。働き方改革を推進したい」と話す。 サツドラも道内外の全約200店について、一部を除き年始の休業を元日のみから2日までに広げる。医療機関が休む年末年始は医薬品需要が高まるが、同社は「従業員のために休むことを決めた。薬を事前に購入するなど理解いただければ」。 福袋販売やセールなど正月がかき入れ時の百貨店も、従業員の働きやすさを優先。大丸松坂屋百貨店(東京)は全国15店で初売りを3日とする方針を決め、大丸札幌店も03年の開業以来初めて2日に休業する。同社広報担当者は「売り上げへの影響は軽微ではないが、より良い人材に集まってほしい」と狙いを語る。