女性は要注意!体の不調は「隠れ貧血」が原因かも。鉄分不足になると起きることを管理栄養士が解説
毎月月経で多くの血液を失う女性は、自覚はなくとも貧血が原因の不調に悩んでいる人が多い。貧血を改善するためにも積極的に摂取したい栄養素が、鉄分。でも、一日に必要な鉄分をしっかり摂取できている人は意外と少ないのも現実。 【写真】貧血予防や美肌にも!鉄分が豊富なおすすめ食品16
なぜ女性は、鉄分摂取量が少ないの?
成人女性(月経あり)が一日摂取すべき鉄分量は、10.5mg(50歳から64歳までは11.0mg)。しかし、令和元年に発表されたデータでは成人女性の平均鉄分摂取量は、7.5mgだった。 1日で摂取すべき鉄分量を食品に置き換えるとホウレンソウのおひたし5人前、レバー80g(1食分)に相当する。ただし、他の栄養もまんべんなく摂れるように1つの食材に偏らず、色々な食品を摂取することが大切。 小滝さんいわく、女性の鉄分摂取量が少ない理由は、主に2つある。 1.鉄分摂取=レバーというイメージ レバーが苦手な女性は多く、レバーが食べられないなら鉄分は摂れないのではないかと考えている人が多いそう。 2.鉄分摂取が足りていないという自覚がない カルシウムやタンパク質摂取の重要性は、かなり浸透してきているが、鉄分はまだ必要性の認知度が低い。 女性は、月経で毎月大量の血液が失われるため、鉄分の摂取量が少ないと失った分の血液を補うことができない。そのため鉄分豊富な食材を食べて、体内の鉄分量をキープする必要がある。
鉄分が不足するとどうなる?
1. 貧血 2. 肌荒れ(ビタミン、ミネラル) 3. 脳の認知機能の低下 鉄分不足になるとまず起こるのが貧血。女性に多いのは、「鉄の摂取が不足することで起こる」鉄欠乏性貧血だ。鉄が不足すると、ヘモグロビンを作れなくなり、体に十分な酸素が届かず、疲れやすさ、だるさなどを感じやすくなる。さらに貧血によって細胞や脳に酸素がいきわたらなくなると肌荒れや脳の認知機能が低下したり、体内に酸素が運搬できなくなったりと様々な体の不調が引き起こされる。