「200隻の漁船、港から動かせず」能登半島地震で隆起した輪島港で浚渫工事始まる
能登半島地震で海底が隆起し漁船を移動させることができなくなった石川県輪島市にある輪島港では16日から浅くなった海底の土砂を取り除く作業が始まりました。 県の港湾課によりますと輪島港の水深は3メートルから4メートルありましたが、今回の地震で海底が1メートルから2メートル隆起しました。 この影響で船の底が海底につくなどして係留されていたおよそ200隻の漁船、ほぼ全てが港から動かすことが出来なくなっています。 このため北陸地方整備局では被災した漁船を移動、または陸揚げするために必要な水深を確保するため海底を掘り下げる=浚渫工事を始めました。 JFいしかわ輪島支所 上濱敏彦さん「いつもなら活気のある港です。現状、一隻も港から出られず寂しい。漁業は観光や朝市ともつながっている。何年も経つと廃業する漁師も出てくるかもしれないので、少しでも早く漁に出られるように工事をして欲しい」 いまはカニ漁やブリ漁で活気づく輪島港ですが、年明けからおよそ1ヶ月半、漁に出られておらず、被害は2億円から3億円にのぼるとみられています。 また珠洲市の飯田漁港でも、2月下旬から被災し転覆した漁船15隻の移動や引き揚げ作業が行われる予定ですが、作業完了のめどは立っていません。
北陸放送