大和田獏が明かす市原悦子さんとの思い出「優しい表情が忘れられません」47年前の名作ドラマ『岸壁の母』BS松竹東急で放送中
BS松竹東急(BS260ch・全国無料放送)で毎週月曜~金曜の午後5時に放送中の『岸壁の母』(1977年・全40話)。佳境となる8月2日(金)の第30話放送を前に、端野新二を演じた大和田獏からコメントが到着した。 【場面写真】端野いせ(市原悦子) 『岸壁の母』は、実在の人物・端野いせをモデルに、戦時中に女手一つで息子を育てる母の姿を描いた作品。主人公・端野いせを演じたのは『家政婦は見た!』シリーズで25年にわたり主演を務め、映画「黒い雨」で第13回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞するなど、数多くの映画、ドラマ、舞台で功績を残した名優・市原悦子さん。 いせは、酒乱の夫に先立たれ義母から再婚を強いられていたところ、一人息子の新二を連れて逃げるように故郷の函館を後にして上京。しかし、働こうにも職はなく、食べるにも事欠く日が続き、これ以上、息子に惨めな思いをさせるくらいなら、いっそ二人で…と、東京湾の岸壁に立つことも…。しかし、死ぬくらいならどんな苦しみにも耐えられると決心し、懸命に新二を育てていく。 また、二葉百合子が歌う主題歌「岸壁の母」は、多数の演歌歌手によってカバーされるなど、国民的な大ヒット曲として、今もなお歌い継がれる名曲だ。岸壁に立ち息子の帰りを待つ母の姿が目に浮かぶ歌詞が、ドラマにいっそう味わい深さをもたらしている。 <端野新二(青年期)役・大和田獏 コメント> ◆大和田さんが演じた新二と母役の市原悦子さんとのやりとりは本当の親子のような情が感じられます。撮影当時の市原さんとのエピソード等があればお聞かせください。 市原さんは心からの演技をなさる名優で一つ一つのシーンが勉強になりました。 回を重ねて行く度に本当の親子のような情を感じていました。 明るい方で歌がお好きで撮影の合間に2人で歌ったことも覚えています。 ◆母の自分を思う気持ちは分かりつつも、自ら志願兵となる新二の気持ちについて、演じられた当時と今とで感じ方は変化されましたか。 当時は若い私でしたが、戦争の悲惨さ残酷さが強く響きました。 その思いは今も変わりません。 ◆『岸壁の母』は47年前の作品のため、今では配慮により表現しがたいエピソードも多くあります。昭和と現在のドラマの違いをどう思われますか。 現代はコンプライアンスが厳しく言われ、少々描きづらいこともあるかもしれないと思います。 ◆子を思い無事を信じて帰りを待ち続ける母の心は普遍的な愛と感じました。大和田さんが『岸壁の母』の中で特に母の愛を感じた箇所をお聞かせいただけますか。 中学生の新ニが学校から帰って来て鴨居にぶら下がって母に甘えるシーンの市原さんの優しい表情が忘れられません。 ◆最後に視聴者へのメッセージをお願いします。 現代も世界のいたるところで戦争は起こっています。 このドラマは時を超えて戦争の恐ろしさと親子の愛と尊さを伝えてくれると思います。 どうぞハンカチを握りしめてご覧いただければ幸いです。 <BS松竹東急 編成制作局・総合編成部 吉備涼子 コメント> 終戦から79年を迎える今夏に『岸壁の母』を放送しています。 市原悦子さん演じるいせの母の愛は現在も変わらず見る人の心に響きます。 戦時下でひたむきに一人息子の無事を祈り生きる姿や、かわいらしくも哀しみを帯びた市原さん独特の語りに引き込まれる作品です。 普通に暮らせる日常の尊さ、戦争はあってはならないことだとあらためて感じました。 いせの息子・新二役の大和田さんが寄せてくださったコメントとあわせて『岸壁の母』の放送をぜひご覧ください。
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