保護者ら「調査内容納得できない」「報告書に違和感」保育士が園児に虐待「吐いた物食べさせる」村は保育士への処分延期 徳島・佐那河内村
徳島県の保育所で「吐いた物を食べさせる」「感染症の症状がある園児の鼻水をつける」など保育士らが園児への虐待行為などが確認された問題で、保護者らが記者会見を開いています。会見では保護者らが今回行われた第三者による調査報告書の内容について納得できるものではなかったなどと話しました。 【画像を見る】『吐いた物を無理やり食べさせる』“村唯一の保育所”で園児に虐待…保育所の状況は? (会見を行った保護者) 「『この報告書に納得している人はどれだけいるんですか?』と質問したところ保護者だれも挙手はしませんでした。調査報告書の内容を保護者一人一人がみて、納得できるものではなかったという事実を伝えたい。この報告書だけで適切な処分を下すことが出来るのか違和感がある」 村によりますと、保育士らの処分を11月12日に決定する予定でしたが、9日に開かれた保護者説明会で「処分の決定が早すぎる」という意見が出たとして、処分の決定を延期したということです。
徳島県佐那河内村にある村唯一の保育所・村立「佐那河内保育所」。佐那河内村は11月1日、ここで保育士5人(20代~40代)が当時1歳~2歳の園児らに「吐き出した物を食べさせる」「感染症の症状がある園児の鼻水を別の園児の体につけ病気をうつそうとする」といった虐待行為などが計30件行われていたと発表しました。 保育所の所長は去年、同僚の保育士から過去に不適切な保育があるとという趣旨の申告があったものの、村への報告や聞き取りなどの対応をしていなかったことを明らかにしていました。 (佐那河内保育所・梯卓義所長) 「私がその時に根掘り葉掘り、深掘りをしていかなかったというところも(問題が)大きくなった原因かなと思います。それはすごく反省しています」 連の虐待をめぐっては、佐那河内村に告発文が届く前に保育所の所長が保育士から「過去に不適切な保育があった」という趣旨の申告を受けていながら、聞き取りをするなどの対応をしていなかったことが分かりました。 (佐那河内保育所 梯卓義所長)「(Qどういった報告があった?)『保育士としてはちょっとダメなこと』というような感じだったんですよね。私がその時に根掘り葉掘り深掘りをしていかなかったというところも(問題が)大きくなった原因かなと思います。それはすごく反省しています」 調査に対して保育士の1人は「力のある同僚の方針に逆らえなかった」と話しているということです。 10日に保育所へ子どもを通わせる保護者らが会見を開いています。