100人限定、市役所屋上から祇園祭…日傘や自撮り棒NG
祇園祭が近づく。京都市では機運を高める催しが始まり、各所で準備が進む。(畝河内星麗、岡田優香) 【画像】京都市役所
京都市は、祇園祭・前祭の山鉾巡行(7月17日)を市役所本庁舎の屋上庭園から観覧する取り組みを試験的に始める。
屋上庭園は2021年の耐震改修終了後、現在は平日午前8時~午後5時半に開放。軽食や飲み物が持ち込め、今後はイベント開催も視野に入れている。
今回は混雑対策で100人に制限して実施。視界確保のため日傘や雨傘の使用は認めず、安全対策で三脚や「自撮り棒」も使えない。
庁舎1階には自動販売機や給水スタンドを置いた市民スペースがあり、市庁舎管理課は「熱中症対策で活用してほしい。観覧を通じて市役所を身近に感じてもらえれば」としている。
観覧者は7月8日まで募集(応募多数は抽選)。アンケートを行い、来年度の実施を検討する。当日の入場は午前10時~午後1時15分で、悪天候時は入れない場合もある。無料。
申し込みは電話(075・661・3755)などで受け付けている。
熱中症対策に看護師派遣、通訳ボランティアも
祇園祭山鉾連合会(京都市下京区)と八坂神社(同東山区)などは20日、合同記者会見を同神社で開催。7月に行う今年の祭りについて、熱中症や急増する訪日外国人への対応を強化する方針を明らかにした。
熱中症対策では、前祭の宵山(15、16日)、前・後祭の山鉾巡行(17、24日)で、医療法人社団「洛和会」が看護師2人を派遣し、緊急時に対応する。
訪日外国人対策では、前祭の宵山で、京都外国語大(右京区)の学生ボランティア延べ約30人が通訳として協力。主に英語や中国語で対応するという。
連合会の木村幾次郎理事長は「訪日外国人を含めた対策を講じ、安心安全の山鉾巡行が無事に迎えられることを心から願っている」と話した。