上皇さま91歳の誕生日迎え歴代天皇“最長寿”を更新 美智子さまを気遣われ穏やかな日々
上皇さまはきょう12月23日、91歳の誕生日を迎えられました。 記録で確認出来る歴代天皇の中で、91歳を迎えられるのは初めてです。 宮内庁によりますと、上皇さまはリハビリを続ける90歳の上皇后・美智子さまを気遣いながら、穏やかな毎日を送られています。 今年10月に美智子さまが骨折して入院した際にはとても心配し、一緒に病院で医師から手術の説明を受け、退院された美智子さまをお住まいの玄関で出迎え、うれしそうにそっと手を差し伸べられたということです。 また、毎日のリハビリも見守り、最近、つえを使わずに歩くことができるようになった美智子さまの手を取り、朝夕に一緒に散策をするなど、少しずつ入院前の生活を取り戻されているということです。 食事中は誤嚥(ごえん)を防ぐために会話を控え、テレビのニュースなどを通じて社会の出来事に関心を寄せ、元日の地震と9月の豪雨に見舞われた能登半島の人たちを深く案じられているということです。 今年5月には、戦時中に疎開していた栃木県の日光市を訪ね、当時の生活の記憶をたどられました。 また、夏には長野県の軽井沢で静養し、戦後、中国の旧満州から引き揚げてきた人たちが開拓した大日向地区のキャベツ畑を訪問されました。 11月、101歳の三笠宮妃百合子さまの逝去には深く悲しみ、つえを手にした美智子さまと共に4回に渡り三笠宮邸を弔問し、百合子さまを偲ばれました。 おととし診断を受けた「右心不全」については、現在も胸水が少しあるものの、投薬などにより比較的安定した状態が続いているということです。 ライフワークの魚類の分類についてはこれまでに発表したハゼに関する論文の再検証に取り組み、週に3回、皇居内の施設やお住まいで標本の観察などを続けられています。 夏には、揃って90歳となられたご夫妻を祝い、音楽会が催され、長年交流のある音楽家による心のこもった演奏に「良い演奏をありがとう」とお礼を述べられました。 記録で確認出来る歴代天皇の中で91歳を迎えられるのは上皇さまが初めてです。 きょうは、お住まいの仙洞御所で祝賀行事が行われ、天皇皇后両陛下や愛子さまなど皇族方や石破総理大臣をはじめとする三権の長からお祝いを受けられるほか、筑波大学への進学が決まった秋篠宮家の長男・悠仁さまも高校から帰宅後の夕方、ご夫妻に挨拶される予定です。
社会部