全身の不調を招く「むくみ腸」、自律神経と腸のスペシャリストに聞いた内側と外側からの対策
内側と外側からの対策でむくみ知らず
むくみ腸の改善には内側と外側、両方からのアプローチが効果的。 「腸内環境を整える食品をとることで、むくみ腸の炎症状態を抑え、改善することができます。腸内にいる善玉菌には、腸内環境を整え免疫細胞にもいい影響を与える働きがあるので、その働きを助けるオリゴ糖が多く含まれた食品がおすすめ。バナナや、きな粉などに多く含まれます」 また、善玉菌の一種であるビフィズス菌は年齢とともに減少してしまうため、食事からとることが重要。ビフィズス菌入りのヨーグルトなどを食べることも、むくみ腸対策にはおすすめだ。 さらに、身体の外側から腸を刺激して、腸の動きをよくするマッサージもぜひ試したい。 「人間の腸には動きが悪くなりやすい、2か所のポイントがあります。その2か所をもんであげることで腸の動きが活発になってむくみ腸の改善につながります。また、湯船につかると全身の血行がよくなり、腸も温まって効果が出やすいので、ぜひお風呂につかりながらやってみてください」 むくみ腸を改善することで、身体もむくみにくく、やせやすくもなるという。 「腸内環境が整うと、代謝がアップしてやせやすい身体になります。逆をいえば、腸の環境を整えずに健康的にやせることはほぼ不可能です。内側と外側からの対策で、むくみ知らずの身体を目指してください」
《内側からの対策》腸内環境を整える食品をとる
むくみ腸の炎症状態を抑える働きをするのが、善玉菌(ビフィズス菌)が作り出す「短鎖脂肪酸」の一種である、酢酸。その善玉菌のエサになる食物繊維やオリゴ糖を多く含んだ食品を食べるのが重要。 1日あたり2g~10gのオリゴ糖を摂取することが推奨されている。特にバナナには10gもオリゴ糖が含まれているのでおすすめ。また、ビフィズス菌入りのヨーグルトも◎。 小林弘幸先生 順天堂大学医学部教授。腸、自律神経のスペシャリストとして活躍し、日本初の便秘外来を開設。『はじめる習慣』(日経ビジネス人文庫)など著書多数。YouTubeチャンネル「ドクター小林の健康塾」で健康情報を発信している。