震災でも議論呼ぶ “デマ投稿のインプ稼ぎ” 実は「まったく割に合わない」ワケ… 拡散だけで「責任」生じる可能性も
“拡散しただけ”でも責任を問われる可能性が…
鮎澤弁護士は、SNS上のデマを拡散した場合のリスクについても指摘する。 「リポスト(旧リツイート)行為は、他人の投稿を引用して再投稿する行為ですが、内容によっては違法な投稿に賛同する意思表示の投稿主体として、引用元の投稿主と同様の責任を問われる可能性があります。 令和元年にも、他人を誹謗中傷する内容の投稿をリポスト(旧リツイート)した人が、名誉棄損に問われ、民事上の賠償責任を負ったケースがありました。 災害救助を求める投稿などは特に、人助けの気持ちで反射的に拡散させたくなってしまいますが、デマを拡散することになれば、災害現場を混乱させ、真に救助が必要な人の救助が遅れる可能性があります。 デマかもしれないという視点を持って拡散を思いとどまる、信用できる情報源の裏どりをする等、インパクトのある投稿に接したときほど、冷静な対応が必要といえます」(同前) デマを「拡散しただけ」であっても、それによって生まれるリスク、与えてしまう影響は決して小さくない。そうした情報を再度「自分が流す」前に、一度立ち止まって考えることが必要なのは言うまでもない。
弁護士JP編集部