４回、シベナティ・ノンシンガ（右）を攻める矢吹正道

◇１２日　ボクシング　ＩＢＦライトフライ級タイトルマッチ（愛知県国際展示場） 　元ＷＢＣライトフライ級王者の挑戦者・矢吹正道（３２）＝ＬＵＳＨ緑＝が、王者のシベナティ・ノンシンガ（南アフリカ）に９回ＴＫＯ勝ち。２年７カ月ぶりに世界王座返り咲きを果たした。矢吹の通算戦績は２１戦１７勝（１６ＫＯ）４敗。 　「不屈の闘志で、最後までリングに立っています」という宣言通り矢吹が、８割近いＫＯ率を誇るハードヒッター同士の激闘を制した。ＬＵＳＨ緑ジム（緑ジム）の先輩で、ＷＢＡスーパーフライ級王座陥落後に元ＷＢＡ世界バンタム級暫定王者となった戸高秀樹以来の世界タイトル再獲得で、ジム創立５０周年に花を添えた。 　　◇　　◇　　◇ 　▼矢吹正道（やぶき・まさみち）　本名は佐藤正道。１９９２年７月９日生まれ、三重県鈴鹿市出身の３２歳。身長１６６センチ。２０１６年３月に薬師寺ジムからデビューし、同年１２月の全日本フライ級新人王決勝戦では、現世界３階級制覇のＷＢＣバンタム級王者・中谷潤人に判定でプロ初黒星。１７年１２月に緑ジムへ移籍し、２０年７月に日本ライトフライ級王座獲得。２１年９月に無敗だったＷＢＣ同級王者・寺地拳四朗に土をつけて初の世界タイトルを獲得も、２２年３月の再戦でベルトを失って返り咲きを目指してきた。リングネームは漫画「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈にちなんでいる。ＷＢＯアジアパシフィックスーパーフェザー級王者の力石政法（大橋）は弟。