函館市がインクルージョン啓発イベント 池崎選手がアンバサダーに
函館市は17日、誰一人取り残さない社会の実現を考える「インクルージョン啓発イベント2024」を函館競輪場テレシアターで開いた。函館出身で車いすラグビー日本代表の池崎大輔選手(三菱商事/BLITZ)を、第1号となる市インクルージョン未来アンバサダーに任命した。
大泉潤市長が公約に掲げるインクルージョンの実現に向け、市民に広く意義を知ってもらおうとインクルージョン未来推進機構(島信一朗代表)と連携し初めてイベントを企画。アンバサダーはインクルージョン普及に向けて啓発に取り組むのが役割で、今年度から設置した。イベント内で大泉市長が池崎選手に委嘱状を交付。任命を祝い、花などプレゼントが贈られた。委嘱期間は27年3月末まで。 イベントでは島代表が講演したほか、市長、池崎選手と3人でトークセッション。市長はアンバサダー任命の理由について「インクルージョンは障害の有無だけでなく、国籍の違いも乗り越えていく意味もある。世界で活躍するアスリートとしての姿からアンバサダーを担ってもらえると考えた」と説明。「インクルージョンはまだまだ定義が定まっていないが、地域の中で市民が考えられるよう発信してほしい」と期待を寄せ、池崎選手は「自分らしく、しっかりと任務を果たしていきたい」と応じた。 島代表は「インクルージョンを体現する場や機会、人間関係の在り方がないことで全国的にも認知されていない。(普及は)まだまだこれからで、函館がインクルージョンを体現できれば、それが日本版のインクルージョンとなり、世界的にも良いものになっていく」と力を込めた。
函館新聞デジタル