「電車の中で吐しゃ物かかった…」“酔っ払い”による電車内の粗相 損害賠償請求「可能」も完全な“被害回復”は望めない?
法的請求を行うために、把握しておくべき情報とは?
そもそも賠償請求したいと思っても、相手が酔っ払っていては会話にならなかったり、トラブルにつながったりする可能性もあるだろう。 そこで、吐しゃ物をかけられ被害回復を望む人が、その場で取るべき対応について杉山弁護士は以下のようにアドバイスする。 「とにかく連絡先と住所を確認しておくことが重要です。相手方に対して法的請求を行う場合、請求を行うのにかかるコストが大きいほど、被害回復の上限が下がってしまいます。 住所や氏名など、訴状に記載する情報はあってほしいですし、電話番号など住所に直結できる情報にも価値があります。 免許証などの画像を撮影しておけると、望ましいですね」
万が一のときはまず「駅係員に申し出て」
最後に、万が一こうした被害を受けてしまった場合、賠償を請求するかどうかはともかく、すぐにでも、その状況から脱したいものだが、駅で何らかの“救済措置”は受けられないのだろうか。 東京都心の“大動脈”で、利用者も多い東京メトロに聞いたところ「もしも車内や駅構内で吐しゃ物がかかってしまった場合は、駅係員にお申し出ください。お話を伺ったうえで、状況に応じた対応を実施させていただきます」(広報課)とのことだった。 他人の吐しゃ物が自分にかかるなどという目には遭いたくないものだが、万が一のときのためにも、こうした対処法を覚えておいて損はないだろう。
弁護士JP編集部