人気観光地に衝撃!744自治体が「消滅可能性」 豊島区“消滅”から脱却 10年の努力
発表されたのは、全国の市町村の約4割が消滅するかもしれないという調査結果です。年間1700万人の観光客が訪れる箱根町では衝撃が広がっています。 【画像】関東は91の自治体が消滅の可能性と推計
■約4割、744自治体が「消滅可能性」
将来、あなたの住んでいる町が消える?例えば日光、函館、秩父など有名な観光地。 そして東京では、奥多摩や檜原村も将来消えてしまう可能性があるといいます。 人口戦略会議 増田寛也 副議長 「最終的には、消滅する可能性が高いと推測」 「消滅可能性自治体」、あなたの街は大丈夫? これは人口戦略会議が2050年の人口を推計したもので、子どもを産む中心の世代、20~39歳の女性がいまの半数以下となる自治体は、人口の減少により消滅の可能性があるといいます。 消滅の可能性があるとされたのは、全国1729のうち744の自治体です。関東では、316のうち91都市が「消滅可能性自治体」となっています。
■人気観光地 箱根町に走る衝撃
そのうちのひとつ、神奈川・箱根町。 箱根町・企画課 関田充生 課長 「庁舎内がザワつきました」 (社会部・中野希友未記者報告) 「雨の中、きょう(24日)も多くの観光客が訪れている箱根町です。この町も将来消えてしまうかもしれません」 箱根で働く人 「うーん…そうかもしれないというのはありますね」 年間1700万人の観光客が訪れる一方で、人口の減少は深刻です。 町の人口は、1965年に2万人(2万3462人)を超えていましたが、去年は約1万人(1万965人)まで減っています。 箱根湯本芸能組合「寿々本」 寿々子さん(61) 「新型コロナで全部仕事なくなって、若い子も一時離れて」 観光客をもてなす芸者。バブル期に約500人いた芸者は、現在130人になっているといいます。 芸者が所属する置屋の「寿々本」は… 箱根湯本芸能組合「寿々本」 寿々子さん(61) 「踊り・伝統芸能、師匠や先輩から受け継いだものがある。私たちの代で絶やすわけにはいかない。若い子に継いでもらいたい」 箱根町の幼稚園。広い園内に、24日、子どもは6人です。 箱根町立箱根幼稚園 金井潤子 園長 「年々、子どもは減っているところです」 給食設備がなく、園児は弁当持参。町は独自の取り組みとして昼食費の補助を行っています。 箱根町立箱根幼稚園 金井潤子 園長 「名前があがるたびに町はいろいろな方策を考えているので、(箱根町から)『消滅』が消えるといいなと思っている」 箱根町・企画課 関田充生 課長 「観光施設など、就職のために移り住む若者は、毎年一定数はいる。ただ箱根町を働く場として捉えて、ずっと住み続ける選択肢を持っていないと考えている。それが課題と思っている」 町によると、旅館の住み込みが多く横のつながりがないため結婚までたどりつけず、未婚率が高いといいます。 また、「消滅可能性自治体」とまではいかないまでも、東京も危機感が必要だといいます。