青森の空の玄関守る「ホワイトインパルス」出動 今季は暖冬で出番少ない?
積雪量が毎年10メートル前後になる豪雪地帯の青森空港(青森市)の除雪隊「ホワイトインパルス」が2日、出動式を行った。暖冬の影響で、今季の出番はいまのところ例年より少ないが、本格的な冬の到来に備えた。 出動式には約50人の隊員が整列し、雪がほとんどない滑走路でデモンストレーションとして除雪車を走らせた。今季は11月18日に初出動があり、12月1日までの出動数は9回と例年より少ない。昨季は計161回の出動だった。 ホワイトインパルスは青森市内の建設会社など4社による共同企業体で、隊員は約120人。6割がリンゴやコメを作る現役農家が占める。 青森空港では、34台の除雪車が滑走路(長さ約3キロ)や駐機場など、東京ドーム約12個分に相当する約55万平方メートルを約40分で除雪する。手際の良さ日本一とされ、除雪作業による欠航はこれまで一度もないという。 福士真人隊長(45)によると、近年の雪質は水分が多く重い傾向にあり、一度に大量の雪が降る「どか雪」のケースも増えた。「青森の空の玄関口を守るため、気を引き締めて取り組む」と話した。
河北新報