「廃墟」と話題 滋賀の大型モール・ピエリ守山の今後は?
「当面閉鎖の予定はない」
運営していた大和システムは2012年に三重県の企業にピエリ守山を売却、いったんは地元ホームセンターや食品スーパーの誘致が内定します。2013年夏の出店を目指しましたが、最終契約に至らず「白紙」になってしまいます。2013年秋には企業再生型の投資を手がける「マイルストーンターンアラウンドマネジメント」がピエリ運営会社の株式を取得。関西の不動産開発会社「サムティ」とともに100~200店舗のショッピングセンターとしてリニューアルすることを表明しています。サムティの担当者は「核テナントを中心に企業誘致を進めている。新たな購買ターゲット層などはまだ公表段階ではないが、琵琶湖のロケーションを生かした施設が考えられる」と話しています。また施設をいったん完全閉鎖してリニューアルすべきという指摘については「現在ある店舗との契約などの問題もあり、当面閉鎖する予定はない」としています。 ピエリ守山のある土地周辺は「わんわん王国」ができる前は、自動車レース場や、レジャーランド施設「レークビワハイランド」があった場所で、遊園地やホテル、ゴルフのショートコースなどがあったといいます。また対岸の大津市にはびわ湖タワーや大観覧車が見えた場所でもあります。地元の商業関係者は「40歳前後以上の地元の人間にとって、ピエリ守山のあたりはレジャー施設としてにぎわっていた思い出があるのではないか。商業施設として成功するかどうかはわからないが、今後を気にしたくなる場所」と話しています。「廃墟」と揶揄されながらも話題になり続けるのは、ピエリ守山の立地が地元民にとって特別な場所だからなのかもしれません。