30cm必要な壁の厚さがわずか3cmしかなかった 和歌山のトンネル施工不良問題めぐり業者が謝罪「工期に間に合わすため…」
和歌山県が発注したトンネル工事で、壁の厚さが足りないなど施工不良が見つかった問題で、工事を請け負った建設会社が謝罪会見を開きました。 問題の工事は、和歌山県串本町と那智勝浦町を結ぶ全長711メートルの「八郎山トンネル」で、建設業者の淺川組と堀組の共同企業体が請け負いました。 去年12月に使用開始の予定でしたが、別の業者が照明を取り付ける際にコンクリートが剥がれたため、県が調査をすると、壁面の一部で本来は厚さが30センチ必要なところ約3センチしかなかったことが判明しました。 淺川組の西口伸社長は17日「施工不良により、トンネルの開通が遅れ、関係者の皆様に多大なるご迷惑と心配をかけた」と謝罪しました。 そのうえで、現場責任者の作業所長が厚さ不足を認識しながら、工期に間に合わすため本社に相談することなく虚偽の記載をして検査を通したと社内の聴き取りに対し、説明したことを明らかにしました。 今後、すべての費用を淺川組が負担して復旧工事をするということです。 工期は約2年、費用は20億円を見込んでいます。
ABCテレビ