北しなの線からみる信越の冬 トンネルを抜けたら雪景色
THE PAGE
信越県境のトンネルを抜けると、そこは「雪国」――。北日本から日本海側にかけて雪降りとなり一夜が明けた6日、北の寒い国から長野・新潟県境に降りてきた冬将軍の姿を見ました。信越県境から約30キロ南に位置する長野市は曇りで翌7日は快晴でしたが、県境を越えると早くも除雪に追われる生活がありました。
豪雪の県境では早くも除雪に追われる
6日午前、第三セクター・しなの鉄道の「北しなの線」で、長野駅から信越県境の豪雪地帯・新潟県妙高市にある妙高高原駅まで40数分の沿線ウオッチの旅へ。長野駅を出てしばらく市街地を走り、やがて豊野駅を過ぎて県境に向けた山間ルートに入りました。 牟礼(むれ)、古間(ふるま)など山あいの駅を通過するころから雪がわずかに舞う空模様。信越県境の手前の黒姫駅(長野県信濃町)に向けて次第に田畑の雪が白く見え始め、黒姫駅では前夜に降った雪を駅ホームから取り除く作業が進んでいました。
県境を越えて妙高高原駅(新潟県妙高市)に着くと、一段と増す寒さ。この日の積雪は黒姫駅周辺よりやや多い程度ですが、駅前には市内から集めたと見られる大きな雪の山が。降雪のボリュームが長野県側より大きいことが分かります。 翌7日は二十四節気の大雪(たいせつ)。長野市内はカラリと晴れ上がり、雪の気配はありません。しかし冷え込みは増し、7日朝は菅平で氷点下12・7度を記録。長野など各地で0度に近い気温になりました。 県境の向こうにいる冬将軍も次第に南下し、週間天気予報によると長野市など長野県北部は8日以降、10日を除いて雪模様の日が続く見通し。新潟など豪雪地から県境を越えてくる雪はそれほど多くはないものの、時には豪雪にもなる長野県側です。
長野市内では、車のタイヤをスタッドレスタイヤに交換する作業が急ピッチ。スーパーでは天候不順などで物によってはいつもの倍近い高値になった葉物野菜を前に思案顔の主婦の姿も。クリスマス商戦も進み、冬支度が本格化します。
---------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説