中国国防相に董軍・前海軍司令官 人事刷新で立て直し
【北京共同】中国全国人民代表大会(全人代=国会)常務委員会の会議は29日、国防相に董軍・前海軍司令官を充てる人事を決め、閉幕した。董氏は同日、習近平国家主席の任命を受け就任した。国営メディアが伝えた。3期目の習指導部は外交・軍事の担当閣僚が次々と動静不明となる異例の事態で政権運営が安定せず、人事刷新で立て直しを図る。李尚福前国防相が解任された後、軍事外交の顔役である国防相は2カ月にわたり空席が続いていた。 米中両国は董氏とオースティン米国防長官との間で国防対話の枠組みの一つである「ハイレベル対話」を行う方針。台湾や南シナ海を巡り緊張が高まる中、調整を急ぐ。 董氏は海軍出身。東海艦隊副司令官や南部戦区副司令官を歴任し、2021~23年に海軍司令官を務めた。 今年3月に就任した李前国防相は8月ごろに動静不明となり、10月に解任された。昨年12月に就任した秦剛前外相は今年6月ごろに消息を絶ち、7月に解任された。いずれも解任理由は公表されていない。