【日本ハム】ドラ5山県秀ピアノが得意“リアル殿馬”「機会あれば」きつねダンスでコラボ演奏も
日本ハムドラフト5位の早大・山県秀内野手(22)が6日、千葉・鎌ケ谷市内の勇翔寮に入寮した。ピアノが得意で、野球漫画「ドカベン」のキャラクターにちなみ“リアル殿馬”と呼ばれている。入寮前には、球団の公式チアガール「ファイターズガール」が踊るきつねダンスの曲の楽譜を郵送で送付。プロ入り後はタブレットなどで奏でながら気分転換し、将来的な“リサイタル”も思い描いた。 ◇ ◇ ◇ 山県が“守れるピアニスト”を目指す。入寮の際に持ち込んだ音楽関連グッズについて「いろんな方からファイターズ関連の曲…ファイターズ讃歌であったり、きつねダンスの曲の楽譜をいただいたりしたので、郵送で送ってあります」。楽器は持ち込んでいないが「楽譜を見て、ある程度想像できる。スマホとか、今はタブレットとかで、片手だけでも弾けるので」。野球の合間に音楽に触れ、気分転換につなげる。 ファイターズ讃歌については、ドラフト後に楽譜を渡され、早速練習。「さびの“進め~ファイターズ”の部分はいける感じです。きつねダンスは楽譜を送ってもらったばかりなので、これからです」。異例の“ピアノリサイタル”プランやファイターズガールとのコラボ演奏にも「お披露目できる機会があればぜひ」と前向きに対応する。 当然、野球関連グッズも持ち込んだ。早大で2年に進級する際、小宮山監督から授かった、通常よりふた回りほど小ぶりのグラブ。芯で取らないとミスにつながる。「これで練習して、レギュラーを取ってほしいっていう気持ちでいただいたもの」。2年秋に定位置を勝ち取り、プロへの道を切り開いた。「その時の気持ちを忘れたくない。レギュラーを取るぞっていう気持ちに思い出せるグラブ。お守りとして持って来ました」と大事に抱えた。 父が運転する車で鎌ケ谷に到着した際は「待っていたうれしい気持ちと、この先どうなっていくんだろうっていう不安とが混ざった、ごちゃごちゃな感じ」。目の前に立ちはだかる壁が高いことはわかっているが、目指す選手像は明確だ。「守備でご飯を食べていきたいと思っているので、ゴールデングラブ賞をこれから何回でも取れるように。しっかりと練習して精進していけたら」。高い身体能力と音楽的才能を並行して磨き上げ、殿馬を超える“幻想的選手”に、なる。【永野高輔】 <山県秀アラカルト> ◆出身 2002年(平14)5月1日、新潟・三条市生まれ、東京都出身。 ◆球歴 4歳から野球を始め、東京・国分寺第二中時代は稲城シニアでブレー。早大学院では1年秋からレギュラー。甲子園出場はなし。早大では2年秋からレギュラー。4年春にベストナイン。 ◆趣味 姉の影響で小2からピアノを始め、早大2年まで週1回、教室に通う。得意な曲はショパンの幻想即興曲。「無意識に両手両足を動かせるまで練習するという面は、野球につながる」。小中高と継続してコンクールにも出場。 ◆特技 6歳から小6まで体操教室に通う。器械体操で培った器用な身のこなしが好守の源で「空間認識能力が鍛えられた」。 ◆卒業論文 商学部に在籍し、投資などの際の企業のリスクマネジメントについて研究。 ◆目標の選手 鳥谷敬。 ◆サイズなど 176センチ、80キロ。右投げ右打ち。50メートル走は6秒1。 ◆好きな有名人 Little Glee Monster。