大河ドラマで注目集める「田沼意次」の魅力を演劇に…「賄賂政治家のイメージ一掃したい」
相良藩(現在の静岡県牧之原市)の藩主や江戸幕府老中を務めた田沼意次(1719~88年)をテーマにした演劇「田沼意次物語」が19日、牧之原市相良総合センター「い~ら」で上演される。NHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」の放送開始で田沼が注目される中、オーディションで選ばれた市民らが田沼の魅力を舞台で再現する。 【写真】田沼意次(勝林寺蔵)
演劇は、市の大河ドラマ活用推進協議会が主催する。県内の歴史を舞台化している「劇団静岡県史」(菊川市)が協力し、3年前に上演した作品を刷新した。現代の牧之原市に住む姉と弟が江戸時代にタイムスリップし、田沼の生涯をたどる内容になっている。
出演者はオーディションを通過した小学生から70歳代までの17人。昨年9月から稽古を重ね、歌や殺陣を交えて演じる。
田沼は、殖産興業や貨幣の統一などで幕府の財政を再建した功績が再評価されている。劇団主宰者の松尾朋虎さん(53)は「賄賂政治家というイメージを一掃したい」と述べる。出演者3人が少年期から晩年までの田沼を演じ、青年期を演じる浅岡高樹さん(47)(島田市)は「知れば知るほど有能な人」と話し、張り切っている。
上演は午前10時と午後2時。一般前売り1500円、一般当日2000円、中高生500円。問い合わせは市大河ドラマ活用推進室(0548・53・2626)へ。