全トヨタ労連、バブル期以来の高水準だった昨年上回る賃上げ目指す…春闘取り組み方針を決定
トヨタ自動車グループの労働組合が加盟する全トヨタ労働組合連合会は10日、静岡市で中央委員会を開き、2025年春闘の取り組み方針を決定した。基本給を底上げするベースアップ(ベア)に相当する賃金改善の統一要求は5年連続で見送り、前年を上回る水準の賃上げを目指す。各組合は2月中旬に要求書を提出する。
方針では、物価上昇だけでなく、自社固有の課題の解決に向けた賃上げ議論を重視し、「昨年を超える改善分の積み上げを図る」とした。労働時間の短縮や、労務費などの取引先への転嫁の推進にも取り組む。西野勝義会長は「各社の課題に基づき、労使で本音の議論を進める」と述べた。
全トヨタ労連には307組合、約36万人が加盟する。24年は製造系組合の平均賃上げ額が1万4067円、賃上げ率は5%超と、バブル期以来の高水準だった。