プール清掃ロボットの中国新鋭「SMOROBOT」、シリーズAで資金調達
プール清掃ロボットを手がける「智橙動力(SMOROBOT)」がこのほど、シリーズAの資金調達を完了した。香港科技大学の李澤湘教授が立ち上げた「清水湾基金」と、長江商学院の甘潔教授が立ち上げた「知行一号基金」が共同で出資した。 SMOROBOTは2021年9月に設立され、江蘇省蘇州市に本社を置く。22年に発売した同社初のプール清掃ロボットは、米国と欧州を中心に累計1億元(約20億円)近くを売り上げた。水中の状況を可視化する独自のレーダーシステム「Trident」は、ソナー、レーザー、視覚センサー、慣性ナビゲーションなど、複数のセンサーを組み合わせることで、水中での3Dマッピング、汚れの種類の自動認識と位置特定、障害物の自動回避を可能にし、どのような形のプールでも清掃経路を自動計画できるようにした。 世界には非常に多くのプールがあるが、その9割以上はプライベートプールで、依然として主に人力で清掃されている。清掃ロボットが取って代わる余地は大きい。 イスラエルのプール清掃ロボット大手「Maytronics(メイトロニクス)」によると、プライベートプールの清掃方法でロボットが占める割合は22年時点で21%となっている。現在のところ、プール清掃ロボット市場は大手3社が独占しており、メイトロニクスが48%、スペインの「Fluidra」が25%、中国のODM(相手先ブランド名での企画・製造)メーカー「望円科技(WYBOTICS)」が18%を占めている。 *24年4月2日のレート(1元=約21円)で計算しています。 (36Kr Japan編集部)