「仏壇作りの街」長野県飯山市、コンパクトな新製品で打って出る
●金箔など伝統の技術
マンションなど都市型の住まいに合わせてデザインされた「家具調仏壇」が最近増えつつありますが、新型仏壇はそれとは違い、「漆や金箔など伝統の技術をそのまま生かしているところが大きな特徴です」と五味総合プロデューサー。価格は羽扉が13万円前後(台を含めると39万円前後)、見越し宮殿(大型)は56万円前後などの見込み。受注から約1か月で納品の見通しです。 上海理事長は「新製品はコンパクトになった分、部品が小さくなり、漆をかけるなどの作業を通じ大型の仏壇より精度を出すのが難しくなった。その結果、これまでよりも精緻な製品を生み出すことになった」と、製品の完成度の高さを特徴として挙げています。 同組合は2月にかけて2回にわたり都内で新製品の発表を行い、首都圏での反響を期待します。一部では「新製品の話を聞きつけた海外からの問い合わせも来ている」と関係者。五味総合プロデューサーは「伝統の技術を生かしながら現代の生活に合う革新的な製品をさらにつくり出していく。例えば仏具で新たな展開を図る。そうした発展の持続性が今後の課題になるでしょう」と期待しています。
----------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説